難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★★★☆☆(組織発展と戦略の対応関係)
- 正答率: ★★★☆☆(正答率60%前後)
- 重要度: ★★★☆☆(戦略選択と組織設計の整合)
問題文
ある時点で特定の組織形態を採用している企業でも、経営戦略に従って新たな組織形態に移行していくべき場合がある。その場合、単純な発展段階を経るというよりも、経営者の意思決定によって、異なる経路をたどる可能性がある。J.R.ガルブレイスとD.A.ネサンソンは、経営戦略とそれによって採用される組織形態の可能な組み合わせを、組織の発展段階モデルとして定式化した。
下図は、彼らがモデル化した企業組織の発展過程を図示したものである。図の□は組織形態を、→は経営戦略をそれぞれ表している。
図の中のA~Dに当てはまる経営戦略の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

〔解答群〕
| ア | A:関連多角化 B:垂直統合 C:非関連多角化 D:非関連事業の買収 |
| イ | A:垂直統合 B:関連多角化 C:規模の経済の活用 D:非関連事業の買収 |
| ウ | A:内部成長の強化 B:関連多角化 C:垂直統合 D:非関連多角化 |
| エ | A:非関連多角化 B:規模の経済の活用 C:垂直統合 D:内部成長の強化 |
出典:中小企業診断協会|2020年度 第1次試験問題|企業経営理論(PDF)
解答
正解:イ
解説
ア:×
Aに「関連多角化」を置くと、単一職能から持株会社への移行文脈と合致しない。Bの「垂直統合」も事業部化より機能強化に向かう傾向とずれる。
イ:〇
A:垂直統合(単一職能から持株会社への統制強化)/B:関連多角化(持株会社から事業部制への展開)/C:規模の経済の活用(事業部のグローバル展開)/D:非関連事業の買収(世界的持株会社への拡張)という流れが図示の遷移に整合。
ウ:×
Cを垂直統合とするのは、複数事業部制から世界的事業部制への移行意図(規模の経済の活用)と一致しない。
エ:×
Aに非関連多角化は早期段階には過剰で、Dの内部成長も世界的持株会社への到達と整合しない。
学習のポイント
- ガルブレイス=ネサンソンの示唆
・戦略の選択が組織形態の分岐を生む。
・関連多角化は事業部制の成立を後押し、規模の経済はグローバル事業部化を促進。
・非関連買収は世界的持株会社化の典型的ルート。 - 試験対策のコツ
・楕円(戦略)→矩形(組織)の対応をたどり、A〜Dの位置関係を丁寧に確認する。