過去問解説(企業経営理論)_2019年(令和元年) 第18問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(パーソナリティと成果の関係)
  • 正答率: ★★★★☆(正答率70%前後)
  • 重要度: ★★★☆☆(人事・組織行動の基礎)

問題文

パーソナリティについてのモデルの1つに「ビッグファイブ」がある。ビッグファイブによると、個人のパーソナリティの多様性は、次の5つの特性の強度によって説明される。

  • ⑴ 外向性(extroversion:社交的、話好きなど)
  • ⑵ 神経症傾向(neuroticism:心配性、傷つきやすいなど)
  • ⑶ 開放性(openness:想像力が豊か、好奇心が強いなど)
  • ⑷ 調和性(agreeableness:協力的、温和など)
  • ⑸ 誠実性(conscientiousness:計画的、責任感が強いなど)

ビッグファイブに関する以下の文章の空欄A~Cに入る用語の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

ビッグファイブを構成する5つのパーソナリティ特性は、職務満足や職務の成果に影響する。A以外の4つの特性は、職務満足と有意な関係がある。例えば、「神経症傾向」が強い人ほど、職務満足が低くなる傾向にある。一方、全ての職務の成果と正の相関を持つのは、Bである。管理職や営業職のように、良好な対人関係の構築や維持が重要な職務においては、Cが高い人ほど職務の成果が高くなる。

〔解答群〕

A:外向性  B:開放性  C:外向性
A:外向性  B:開放性  C:調和性
A:外向性  B:誠実性  C:調和性
A:開放性  B:開放性  C:調和性
A:開放性  B:誠実性  C:外向性

出典: 中小企業診断協会|2019年度 第1次試験問題|企業経営理論(PDF)


解答

正解:オ


解説

ア:×
Bに開放性を置くのは誤り。全職務で一貫して成果と強い正の相関を示すのは誠実性。Aに外向性を置くのも不適切。

イ:×
Bが開放性は誤り。対人関係重視職務で成果に効くCとして調和性は一定の妥当性があるが、Aが外向性は不適切。

ウ:×
Bに誠実性は正しいが、Cに調和性を置くと対人職務の成果説明として外向性の方が適合度が高い点で弱い。

エ:×
A・Bともに開放性は不適切。開放性は職務満足との関係が相対的に弱く、成果も職務によって相関が変動する。

オ:〇
A=開放性(職務満足との関係が他特性より弱い)、B=誠実性(多くの職務で成果と正の相関)、C=外向性(管理職・営業など対人関係重視職務で成果を高める)。


学習のポイント

  • 5特性と仕事アウトカムの要点
    ・誠実性:ほぼ全職務で成果と正の相関。計画性・責任感がパフォーマンスに直結。
    ・神経症傾向:高いほど職務満足は低下しやすい。ストレス耐性の影響。
    ・外向性:対人・影響力が求められる職務(営業・管理職)で成果に寄与。
    ・調和性:対人協働が重要な職務で一定のプラス。競争的環境では効果が限定的な場合も。
    ・開放性:創造的職務ではプラスだが、職務満足との一貫した関係は他特性より弱い。
  • 試験対策のコツ
    ・「成果の普遍的プラス=誠実性」とまず覚える。
    ・「対人職務の成果=外向性」「満足を下げる=神経症傾向」をセットで記憶。
    ・開放性は満足・成果への効果が文脈依存である点に注意する。