過去問解説(財務・会計)_2024年(令和6年) 第22問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★★☆☆(二段階CFの現在価値)
  • 正答率: ★★★☆☆(成長永続年金の取り扱い)
  • 重要度: ★★★☆☆(企業価値評価の基本)

問題文

D社の第11期期首において、第11期から第13期までのフリー・キャッシュフローは毎期末200百万円の定額であり、それ以降のフリー・キャッシュフローの成長率は毎期4%で一定と予測されている。

このとき、第14期以降のフリー・キャッシュフローの第11期期首における現在価値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。ただし、計算の結果が割り切れない場合には、小数第1位を四捨五入すること。なお、資本コストは8%であり、その複利現価係数と年金現価係数は以下のとおりである。

複利現価係数 年金現価係数
2年 0.857 1.783
3年 0.794 2.577
4年 0.735 3.312

〔解答群〕

3,675百万円
3,822百万円
3,970百万円
4,129百万円

出典: 中小企業診断協会|2024年度 第1次試験問題|財務・会計(PDF)

解答

正解:エ(4,129百万円)


解説

  1. 前提条件
  • 第11〜13期:毎期末 200 百万円
  • 第14期以降:成長率 g=4% の成長永続キャッシュフロー
  • 資本コスト r=8%
  1. 第14期のキャッシュフロー
  • CF14 = 200 × (1+0.04) = 208
  1. 成長永続年金の現在価値(第13期末時点)
  • PV13 = CF14 ÷ (r − g)
  • PV13 = 208 ÷ (0.08 − 0.04) = 208 ÷ 0.04 = 5,200
  1. 第11期期首への割引
  • 複利現価係数(3年)=0.794
  • PV11 = PV13 × 0.794
  • PV11 = 5,200 × 0.794 = 4,128.8 ≒ 4,129

学習のポイント

  • 成長永続年金の公式
    PV = 最初のキャッシュフロー ÷ (資本コスト − 成長率)
  • 二段階評価の流れ
    ① 成長永続部分を「成長開始直前の期末」で評価
    ② その価値を期首まで割り引く
  • 注意点
    サンクコストは無視し、将来キャッシュフローのみを考慮する。