過去問解説(財務・会計)_2023年(令和5年) 第5問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(会社法の基礎)
  • 正答率: ★★★★☆(基本条文の理解で解ける)
  • 重要度: ★★★☆☆(会計と会社法の接続論点)

問題文

会社法における計算書類の作成、開示に関する記述として、最も適切なものはどれか。

〔解答群〕

計算書類とは、貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書および株主資本等変動計算書のことである。
子会社を有するすべての株式会社は、連結計算書類を作成しなければならない。
すべての株式会社は、各事業年度に係る計算書類を作成しなければならない。
すべての株式会社は、定時株主総会の終結後遅滞なく、貸借対照表と損益計算書を公告しなければならない。

出典: 中小企業診断協会|2023年度 第1次試験問題|財務・会計(PDF)

解答

正解:


解説

ア:×
会社法上の「計算書類」は、貸借対照表・損益計算書・株主資本等変動計算書・附属明細書(注)などで構成され、キャッシュ・フロー計算書は会社法の計算書類に含まれない(任意提出の外部開示書類)。

イ:×
連結計算書類の作成義務は「公開会社等の一定要件」や金融商品取引法の適用範囲で決まるため、会社法において「子会社を有するすべての株式会社」に一律義務付けられているわけではない。

ウ:〇
会社法は、すべての株式会社に対し、各事業年度に係る計算書類(会社法上の定義に基づく)の作成義務を課している。

エ:×
公告義務は一律ではなく、貸借対照表の要旨公告やウェブ開示によるみなし公告などの選択肢がある。すべての株式会社に「貸借対照表と損益計算書を公告」義務があるわけではない。


学習のポイント

・会社法の「計算書類」と金融商品取引法の「有価証券報告書」の構成は別物である
・キャッシュ・フロー計算書は会社法上の計算書類に含まれない(任意の外部開示書類)
・計算書類の作成義務は「すべての株式会社」に課される点を押さえる
・連結計算書類の作成義務は会社法の一般原則ではなく、適用範囲に条件がある
・公告は「貸借対照表の要旨」等の選択肢があり、損益計算書の公告が一律義務ではない