過去問解説(財務・会計)_2023年(令和5年) 第6問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★★☆☆(税効果会計の基礎理解が必要)
  • 正答率: ★★☆☆☆(益金不算入・損金不算入の調整に慣れていないと誤りやすい)
  • 重要度: ★★★★☆(法人税計算の典型論点)

問題文

当期の税引前当期純利益は800,000円であった。ただし、受取配当金の益金不算入額が24,000円、交際費の損金不算入額が36,000円ある。また、前期末に設定した貸倒引当金10,000円が損金不算入となったが、当期において損金算入が認められた。法人税率を20%とするとき、当期の損益計算書に計上される法人税として、最も適切なものはどれか。

〔解答群〕

158,000円
160,400円
162,000円
164,400円

出典: 中小企業診断協会|2023年度 第1次試験問題|財務・会計(PDF)

解答

正解:イ(160,400円)


解説

  1. 税引前当期純利益
    800,000円
  2. 益金不算入(減算項目)
    受取配当金 24,000円 → 課税所得から控除
  3. 損金不算入(加算項目)
    交際費 36,000円 → 課税所得に加算
  4. 貸倒引当金の調整
    前期に損金不算入だった10,000円が当期に損金算入 → 課税所得から控除
  5. 課税所得の計算
    800,000 − 24,000 + 36,000 − 10,000 = 802,000円
  6. 法人税額
    802,000 × 20% = 160,400円

学習のポイント

・法人税等の計算では「税引前当期純利益」からスタートする
・益金不算入(例:受取配当金)は課税所得から控除する
・損金不算入(例:交際費)は課税所得に加算する
・貸倒引当金など一時差異は、前期と当期で損金算入・不算入の調整が行われる
・課税所得に法人税率を掛けて法人税額を算出する
・試験では「益金不算入」「損金不算入」の方向(加算か減算か)を取り違えないことが重要