難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★★☆☆☆(会社法の基礎知識)
- 正答率: ★★★★☆(条文知識があれば正解可能)
- 重要度: ★★★☆☆(会社法と会計の接続論点)
問題文
剰余金の配当と処分に関する記述として、最も適切なものはどれか。
〔解答群〕
ア
株式会社は、1事業年度につき、中間配当と期末配当の最大2回の配当を行うことができる。
イ
株式会社は、資本剰余金を原資とする配当を行うことはできない。
ウ
取締役会設置会社は、取締役会の決議によって中間配当を実施することができる旨を定款で定めることができる。
エ
役員賞与を支払う場合、その10分の1の額を利益準備金として積み立てなければならない。
出典: 中小企業診断協会|2023年度 第1次試験問題|財務・会計(PDF)
解答
正解:ウ
解説
ア:×
会社法では、配当は中間配当・期末配当に限られず、剰余金の配当は株主総会または取締役会の決議により柔軟に行うことができる。したがって「最大2回」という制限はない。
イ:×
資本剰余金を原資とする配当(いわゆる資本剰余金の配当)は可能である。ただし、分配可能額の範囲内で行う必要がある。
ウ:〇
取締役会設置会社は、定款に定めることで、取締役会決議によって中間配当を行うことができる。これは会社法上明確に規定されている。
エ:×
役員賞与の支払いに際して利益準備金の積立義務はない。利益準備金の積立は、剰余金の配当を行う場合に必要となる。
学習のポイント
・剰余金の配当は「株主総会決議」が原則だが、取締役会設置会社では「取締役会決議」で中間配当を行える旨を定款で定めることができる
・配当の回数に制限はなく、期末・中間に限られない
・資本剰余金を原資とする配当も可能である(ただし分配可能額の範囲内)
・利益準備金の積立義務は「剰余金の配当」に伴うものであり、役員賞与には適用されない
・会社法の条文知識を整理しておくと、ひっかけ選択肢に惑わされにくい