過去問解説(財務・会計)_2022年(令和4年) 第19問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(株式評価手法の基礎知識)
  • 正答率: ★★★★☆(基本的な理解で正答可能)
  • 重要度: ★★★☆☆(企業価値評価の基礎論点)

問題文

非上場会社の株式評価の方法に関する記述として、最も適切なものはどれか。

時価純資産方式では、対象会社が事業を継続することを前提とする場合、再調達時価を用いるべきである。
収益還元方式は、将来獲得すると期待される売上高を割り引いた現在価値に基づき、株式評価を行う方法である。
簿価純資産方式は、客観性に優れた株式評価方式のため他の方式よりも優先して適用されるべきである。
類似業種比準方式とは、対象会社に類似する非上場会社の過去の買収事例をベースに株式評価を行う方法である。

出典: 中小企業診断協会|2022年度 第1次試験問題|財務・会計(PDF)

解答

正解:


解説

  • ア:〇
    時価純資産方式は、資産・負債を時価評価して純資産額を算出する方法。事業継続を前提とする場合は、資産の評価に再調達時価を用いるのが適切である。
  • イ:×
    収益還元方式は「将来の利益」を割り引いて現在価値を求める方法であり、「売上高」を割り引くのではない。
  • ウ:×
    簿価純資産方式は客観性はあるが、将来収益力を反映しないため、常に優先されるわけではない。補助的に用いられることが多い。
  • エ:×
    類似業種比準方式は、上場企業の株価指標(PERやPBRなど)を基準に評価する方法であり、非上場会社の過去の買収事例をベースにするものではない。

学習のポイント

  • 時価純資産方式
    資産・負債を時価評価して純資産額を算出。事業継続前提なら再調達時価を用いる。
  • 収益還元方式
    将来の利益を割り引いて株式価値を算出。DCF法の基礎的な考え方。
  • 簿価純資産方式
    会計帳簿上の純資産を基準に評価。客観性はあるが収益力を反映しない。
  • 類似業種比準方式
    上場企業の株価指標を基準に評価。中小企業の相続税評価などで用いられる。