過去問解説(財務・会計)_2022年(令和4年) 第22問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(基礎的な理論問題)
  • 正答率: ★★★★☆(用語理解があれば正答可能)
  • 重要度: ★★★☆☆(投資評価におけるリスク調整の基本)

問題文

リスクがある場合の割引現在価値の計算に関する記述として、最も適切なものはどれか。

確実性等価法で用いる割引率は資本コストである。
確実性等価法は、将来キャッシュフローの期待値をその不確実性が大きいほど、高めに見積もる方法である。
リスク調整割引率法とは、割引率からリスク・プレミアムを差し引いて、現在価値を求める方法である。
リスク調整割引率法におけるリスク・プレミアムは、将来キャッシュフローが不確実であるほど大きくなる。

出典: 中小企業診断協会|2022年度 第1次試験問題|財務・会計(PDF)

解答

正解:


解説

  • ア:×
    確実性等価法で用いる割引率は「リスクフリーレート(安全利子率)」であり、資本コストではない。
  • イ:×
    確実性等価法は、不確実なキャッシュフローを「確実性等価額」に調整してからリスクフリーレートで割り引く方法。不確実性が大きいほど「低め」に見積もるのが正しい。
  • ウ:×
    リスク調整割引率法は、リスクフリーレートにリスク・プレミアムを「上乗せ」して割引率を設定する。差し引くのではない。
  • エ:〇
    将来キャッシュフローの不確実性が大きいほど、リスク・プレミアムは大きくなる。したがって割引率も高くなり、現在価値は低く算定される。

学習のポイント

  • 確実性等価法
    キャッシュフローを安全確実な水準に調整し、リスクフリーレートで割り引く。
  • リスク調整割引率法
    割引率にリスク・プレミアムを加えることで、不確実性を反映させる。
  • 比較
    どちらも理論的には同じ結果を導くが、実務ではリスク調整割引率法が多用される。