過去問解説(財務・会計)_2021年(令和3年) 第13問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★★☆☆(資金繰り計算の応用)
  • 正答率: ★★★☆☆(時系列で現金残高を追えるかがポイント)
  • 重要度: ★★★★☆(キャッシュフロー管理の典型論点)

問題文

9月中に予定される取引に関する以下の資料に基づき、最低限必要な借入額として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、当月中現金残高が300,000円を下回らないようにするものとする。

【資料】

  • 9月1日 月初の現金有高は 400,000 円である。
  • 6日 売掛金 300,000 円を現金で回収する。
  • 12日 備品 1,200,000 円を購入し、代金のうち半額は現金で支払い、残額は翌月15日に支払う。
  • 21日 商品を 1,400,000 円で販売する。代金は掛けとし、回収は翌月20日とする。
  • 25日 給料その他の費用 500,000 円を現金で支払う。

〔解答群〕

200,000 円
400,000 円
700,000 円
1,300,000 円

出典: 中小企業診断協会|2021年度 第1次試験問題|財務・会計(PDF)

解答

正解:ウ(700,000 円)


解説

ステップ1:初期残高

  • 9月1日:現金残高 400,000 円

ステップ2:6日の取引

  • 売掛金回収 300,000 円 → 現金残高 700,000 円

ステップ3:12日の取引

  • 備品購入 1,200,000 円のうち半額を現金支払い → 600,000 円支出
  • 現金残高 700,000 − 600,000 = 100,000 円
  • ただし、最低残高 300,000 円を下回るため、200,000 円不足
  • よって、この時点で借入が必要

ステップ4:21日の取引

  • 商品販売 1,400,000 円(掛け売り、回収は翌月) → 現金残高に影響なし

ステップ5:25日の取引

  • 給料・費用支払い 500,000 円
  • 借入後の残高(12日時点で 300,000 円を確保するために 200,000 円借入)= 300,000 円
  • そこから 500,000 円支払い → −200,000 円不足
  • よってさらに 500,000 円借入 が必要

合計借入額

  • 12日:200,000 円
  • 25日:500,000 円
  • 合計 700,000 円

学習のポイント

  • 資金繰り問題の解法
  1. 初期残高から時系列で現金収支を追う
  2. 各時点で最低残高を下回らないように調整
  3. 借入額を積み上げて合計する
  • 試験対策
    「掛け取引は現金収支に影響しない」点に注意。
    最低現金残高の制約を忘れずに考慮すること。