過去問解説(財務・会計)_2020年(令和2年) 第8問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(無形固定資産の基本)
  • 正答率: ★★★★☆(基礎知識で正答可能)
  • 重要度: ★★★☆☆(会計基準の理解)

問題文

無形固定資産の会計に関する記述として、最も適切なものはどれか。

自社が長年にわたり築き上げたブランドにより、同業他社に比べ高い収益性を獲得している場合には、これを無形固定資産に計上することができる。
自社の研究開発活動により特許権を取得した場合には、それまでの年度に支出された研究開発費を戻し入れ、無形固定資産として計上しなければならない。
受注制作のソフトウェアの制作費は、請負工事の会計処理に準じて処理され、無形固定資産に計上されない。
のれんとして資産計上された金額は、最長 10 年にわたり、規則的に償却される。

出典: 中小企業診断協会|2020年度 第1次試験問題|財務・会計(PDF)

解答

正解:


解説

ア:×
自社が築き上げたブランドは「自己創設のれん」に該当し、資産計上は認められない。

イ:×
研究開発費は発生時に費用処理する。特許権を取得しても過年度の研究開発費を戻し入れて資産計上することはできない。

ウ:〇
受注制作のソフトウェアは、請負工事の会計処理に準じて処理されるため、無形固定資産には計上されない。完成時に売上原価として処理される。

エ:×
のれんは原則として20年以内の規則的な償却が求められる。10年という制限は誤り。


学習のポイント

  • 無形固定資産の代表例:特許権、商標権、ソフトウェア、のれんなど。
  • 自己創設のれんやブランドは資産計上できない。
  • 研究開発費は原則費用処理。取得した特許権は登録費用などを資産計上する。
  • ソフトウェアは「自社利用」か「販売目的」かで処理が異なる。受注制作は工事契約に準じる。
  • のれんは20年以内で規則的に償却する。