過去問解説(財務・会計)_2020年(令和2年) 第18問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(効率的市場仮説の理解)
  • 正答率: ★★★★☆(基本理論を知っていれば正答可能)
  • 重要度: ★★★☆☆(ファイナンス理論の基礎)

問題文

ある企業において、業績が良くなると判断される新情報が市場に流れた場合(t = 0)、投資家が合理的に行動するならば、この企業の株式の超過収益率をグラフにしたものとして、最も適切なものはどれか。

 
 
 

出典: 中小企業診断協会|2020年度 第1次試験問題|財務・会計(PDF)

解答

  • 正解:

解説

  • 本問は「効率的市場仮説(EMH)」に基づく株価の反応を問う問題。
  • 新しい好材料の情報が市場に流れた瞬間(t=0)、投資家が合理的に行動するならば、株価は即座にその情報を織り込み、超過収益率は一時的にプラスに跳ね上がる
  • その後は新しい均衡水準に達し、超過収益率はゼロに戻る。
  • よって、グラフ「ア」のように t=0でジャンプし、その後は横ばい(ゼロ水準) となる形が正しい。

他の選択肢について

  • ×
    情報が徐々に株価に反映される形。これは「市場が非効率的」な場合のイメージであり、効率的市場仮説には反する。
  • ウ:×
    情報に対して過剰反応し、その後修正されるパターン。行動ファイナンス的な現象としてはあり得るが、効率的市場仮説の前提とは異なる。
  • ×
    情報に全く反応しないパターンであり、効率的市場仮説に反する。

学習のポイント

  • 効率的市場仮説(EMH)の基本:
  • 公開情報は瞬時に株価へ反映される。
  • 将来の株価変動は予測不能(ランダムウォーク)。
  • 超過収益率は「情報公開直後に一度だけ発生し、その後はゼロに戻る」と理解しておくことが重要。