難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★★☆☆☆(投資意思決定の基礎)
- 正答率: ★★★★☆(税効果を押さえれば解ける)
- 重要度: ★★★☆☆(キャッシュフローの税効果)
問題文
当期首に 1,500 万円をある設備(耐用年数 3 年、残存価額ゼロ、定額法)に投資すると、今後 3 年間にわたって、各期末に 900 万円の税引前キャッシュフローが得られる投資案がある。税率を 30%とすると、この投資によって各期末の税引後キャッシュフローはいくらになるか。最も適切なものを選べ。
ア
180 万円
イ
280 万円
ウ
630 万円
エ
780 万円
出典: 中小企業診断協会|2020年度 第1次試験問題|財務・会計(PDF)
解答
正解:エ(780 万円)
解説
- 前提条件
- 初期投資:1,500 万円
- 減価償却(定額法):耐用年数 3 年、残存価額 0 → 毎期 500 万円
- 各期の税引前キャッシュフロー:900 万円
- 税率:30%
- 税引前キャッシュフローは「減価償却を含まない営業キャッシュフロー」とみなすのが一般的。
- 税引後キャッシュフロー =(税引前CF ×(1 − 税率))+(減価償却費 × 税率)
- 税引前CFに税をかけ、非現金費用である減価償却の「節税効果(税盾)」を加える。
- 計算
- 税引前CFの税引後:900 × 0.7 = 630
- 減価償却の税効果:500 × 0.3 = 150
- 合計:630 + 150 = 780 万円
学習のポイント
- 減価償却はキャッシュアウトを伴わないため、税効果(税盾)を通じてキャッシュフローを押し上げる。
- 定番式:税引後CF = 税引前CF ×(1 − 税率)+ 減価償却 × 税率。
- 初期投資(1,500 万円)は期首のキャッシュアウトであり、各期末CFとは別に扱う(本問は各期末CFのみの問い)。