難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★★★☆☆(意思決定会計)
- 正答率: ★★★☆☆(差額原価分析がポイント)
- 重要度: ★★★☆☆(自製か購入かの典型問題)
問題文
当社では、製品の製造に当たり必要な部品Xを1か月に300個自製しているが、A工業から当該部品を1個当たり19千円で販売したいという提案があった。自製の場合と購入の場合ではどちらがいくら有利であるか。次月の予算に関する以下の資料に基づき、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
【資料】
| 変動費 @15千円 × 300個 |
4,500千円 |
| 固定費 | 2,300千円 |
| 合計 | 6,800千円 |
2.固定費には部品Xの製造に必要な特殊機械の賃借料900千円が含まれているが、部品Xを購入する場合には不要となる。
〔解答群〕
ア
購入の方が200千円有利
イ
購入の方が1,100千円有利
ウ
自製の方が300千円有利
エ
自製の方が1,200千円有利
出典: 中小企業診断協会|2019年度 第1次試験問題|財務・会計(PDF)
解答
- 正解:ウ(自製の方が300千円有利)
解説
- 自製の場合のコスト
- 変動費:15千円 × 300個 = 4,500千円
- 固定費:2,300千円(うち特殊機械賃借料900千円を含む)
- 合計:6,800千円
- 購入の場合のコスト
- 購入費用:19千円 × 300個 = 5,700千円
- 固定費:2,300 − 900 = 1,400千円(特殊機械賃借料は不要)
- 合計:7,100千円
- 差額の比較
- 自製:6,800千円
- 購入:7,100千円
- 差額:300千円 → 自製の方が有利
選択肢の検討
- ア:× 購入の方が200千円有利 → 計算誤り
- イ:× 購入の方が1,100千円有利 → 固定費処理の誤り
- ウ:〇 自製の方が300千円有利 → 正解
- エ:× 自製の方が1,200千円有利 → 差額の誤算
学習のポイント
- 自製か購入かの意思決定は「差額原価分析」で判断する。
- 固定費のうち「回避可能固定費(avoidable cost)」は購入時に削減できる。
- 回避不能固定費は意思決定に影響しない。
- 本問では特殊機械賃借料900千円が回避可能固定費であり、これを考慮して比較するのがポイント。