過去問解説(財務・会計)_2019年(令和元年) 第15問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(ポートフォリオ理論の基本)
  • 正答率: ★★★★☆(基本用語の確認)
  • 重要度: ★★★☆☆(CAPM前提の理解)

問題文

ポートフォリオに関する記述として、最も適切なものはどれか。

〔解答群〕

安全資産とはリスクのない資産であると定義される。
安全資産と有効フロンティア上の任意の点で新しいポートフォリオを作ることにした。このとき、新たなポートフォリオのリスクとリターンの組み合わせは曲線となる。
安全資産と有効フロンティア上の任意の点で作られる最も望ましいリスク・リターンの組み合わせを証券市場線という。
危険資産のみから構成されるポートフォリオの集合のうち、リスク・リターンの面から望ましい組み合わせのみを選んだ曲線を投資機会集合という。

出典: 中小企業診断協会|2019年度 第1次試験問題|財務・会計(PDF)

解答

  • 正解:ア

解説

ア:〇
安全資産(risk-free asset)は理論上リスク(分散)ゼロ、確定利子率の資産として定義される。

イ:×
安全資産と危険資産の組合せによるリスク・リターンは直線(資本市場線の候補=キャピタルアロケーションライン)上に並ぶ。曲線にはならない。

ウ:×
安全資産と有効フロンティア上の任意点を結ぶ直線のうち、接点で張られる直線が「資本市場線(CML)」。証券市場線(SML)は個別資産の期待リターンとベータの関係を表す別の直線であり、混同は誤り。

エ:×
危険資産のみの全組合せが「投資機会集合」。そのうち支配されない望ましい組合せが「有効フロンティア」。定義が逆。


学習のポイント

  • 安全資産+危険資産の配分は直線(CMLの枠組み)。
  • CML(リスク=標準偏差ベース)とSML(ベータベース)は別概念。
  • 投資機会集合(全体)と有効フロンティア(最適集合)の用語整理が落とし穴。