難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★★★☆☆(工程能力指数Cpの計算)
- 正答率: ★★★☆☆(計算問題)
- 重要度: ★★★☆☆(品質管理の基本)
問題文
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
ある工場では、長さの規格の上限値が11.80 mm、下限値が10.00 mmの部品を製造しているが、製造工程の工程能力指数Cp(両側規格の場合の工程能力指数)を計算したところ、1.0であることが分かった。工場では、この部品を利用する製品の性能を安定させるために、長さの規格の上限値を11.60 mm、下限値を10.16 mmに変更したいと考えている。
(設問1)
現在の工程能力(部品の長さの標準偏差)の下で、長さの規格の上限値と下限値を変更したときの工程能力指数Cpの値として、最も適切なものはどれか。
ア
0.6
イ
0.7
ウ
0.8
エ
0.9
オ
1.0
(設問2)
長さの規格の上限値と下限値を変更したとき、工程能力指数Cpを1.2に向上させるための施策として、最も適切なものはどれか。
ア
部品の長さの平均値 μ を10.52 mmに調整する。
イ
部品の長さの平均値 μ を10.88 mmに調整する。
ウ
部品の長さの標準偏差σを0.20に改善する。
エ
部品の長さの標準偏差σを0.25に改善する。
出典: 中小企業診断協会|2024年度 第1次試験問題|運営管理(PDF)
解答
- 設問1:ウ(0.8)
- 設問2:ウ(標準偏差σを0.20に改善する)
解説
設問1
Cp=(規格幅)/(6σ)で算出する。
- 元の規格幅=11.80−10.00=1.80 mm。Cp=1.0 → σ=1.80/6=0.30 mm。
- 新しい規格幅=11.60−10.16=1.44 mm。
- Cp=1.44/(6×0.30)=1.44/1.80=0.8。
→ よって「ウ」が正解。
設問2
Cpを1.2にするには、σを改善する必要がある。
- Cp=規格幅/(6σ)。規格幅=1.44 mm。
- 1.2=1.44/(6σ) → 6σ=1.44/1.2=1.20 → σ=0.20。
→ よって「ウ」が正解。
学習のポイント
- 工程能力指数Cp:Cp=(USL−LSL)/(6σ)。工程のばらつきに対する規格幅の比率。
- σの改善:Cpを高めるには、ばらつきを減らす(σを小さくする)ことが有効。
- 平均値調整ではCpは変わらない:Cpは規格幅とσの関係で決まるため、平均値を動かしてもCpは改善しない。