過去問解説(運営管理)_2023年(令和5年) 第34問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★★☆☆(物流効率化の理解が必要)
  • 正答率: ★★★☆☆(実車率と積載率の定義を理解していれば正答可能)
  • 重要度: ★★★★☆(物流効率化・共同輸送の基本)

問題文

A社とB社は、それぞれX県とY県の間でトラックの長距離輸送を行っており、このたび中継輸送の取組を行った。この取組前と取組後の比較に関する記述として、最も適切なものを次ページの解答群から選べ。

【中継輸送の取組前】

A社のトラックは、X県の倉庫 Ax からY県の倉庫 Ay へ貨物を積載して走行(実車走行)した後に、倉庫 Ay から倉庫 Ax へ貨物を積載せずに走行(空車走行)していた。
B社のトラックは、Y県の倉庫 By からX県の倉庫 Bx へ実車走行した後に、倉庫 Bx から倉庫 By へ空車走行していた。

【中継輸送の取組後】

A社のトラックは倉庫 Ax から中継拠点へ、B社のトラックは倉庫 By から中継拠点へそれぞれ実車走行した。それから中継拠点で互いの貨物を積み替えた後に、A社のトラックは倉庫 Bx へB社の貨物を積載して走行し、B社のトラックは倉庫 Ay へA社の貨物を積載して走行した(下図参照)。

【解答に当たっての条件】

  • トラックの最大積載量と台数は、取組前と取組後のA社とB社においてすべて同じである。
  • トラックの実車率と積載率は、A社とB社を合わせた全体でそれぞれ計算する。
  • 同一県内のA社とB社の倉庫は隣接しており、その間の距離は0とする。
  • トラックの積載率は、空車を含めずに計算する。

〔解答群〕

トラックの実車率と積載率は変わらなかった。
トラックの実車率は変わらなかったが、積載率は上昇した。
トラックの実車率は上昇し、積載率も上昇した。
トラックの実車率は上昇したが、積載率は変わらなかった。

出典: 中小企業診断協会|2023年度 第1次試験問題|運営管理(PDF)

解答

  • 正解:エ

解説

ア:×
取組後は空車走行がなくなり、実車率が上昇しているため「変わらなかった」は誤り。

イ:×
積載率は「積載している貨物量 ÷ 最大積載量」であり、取組前後で貨物量や積載量は変わらないため上昇しない。

ウ:×
実車率は上昇するが、積載率は変わらないため「両方上昇」は誤り。

エ:〇
中継輸送により空車走行がなくなり、実車率は上昇。一方で積載率は貨物量や積載量が変わらないため変わらない


学習のポイント

  • 実車率:貨物を積載して走行する距離 ÷ 総走行距離。中継輸送導入で空車走行が減るため上昇。
  • 積載率:積載貨物量 ÷ 最大積載量。貨物量やトラック容量が変わらない限り変化しない。
  • 中継輸送の効果:空車走行削減による効率化、ドライバー負担軽減、環境負荷低減。