難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★★★★☆(クリティカルパスと短縮費用の判断)
- 正答率: ★★★☆☆(ネットワーク図と費用計算の理解が必要)
- 重要度: ★★★★☆(プロジェクト管理の基本)
問題文
下表は、あるプロジェクト業務を構成する各作業の要件を示している。CPM(Critical Path Method)を適用して、現状のプロジェクト完了までの最短時間を明らかにした上で、その最短時間を 1 時間短くするために必要な最小費用として、最も適切なものを下記の解答群から選べ(単位:万円)。
| 作業名 | 直前先行作業 | 所要時間(時間) | 単位時間当たりの短縮費用(万円) |
|---|---|---|---|
| A | - | 9 | 20 |
| B | A | 10 | 30 |
| C | A | 5 | 40 |
| D | B | 6 | 20 |
| E | C | 4 | 30 |
| F | D, E | 3 | 10 |
| G | E, F | 2 | 40 |
〔解答群〕
ア
10
イ
20
ウ
30
エ
40
オ
50
出典: 中小企業診断協会|2022年度 第1次試験問題|運営管理(PDF)
解答
- 正解:イ
解説
- まず、各作業の依存関係からネットワークを構築し、最長経路(クリティカルパス)を特定する。
クリティカルパスは「A → B → D → F → G」で、所要時間は 9+10+6+3+2=30時間。 - この最長経路を1時間短縮するには、クリティカルパス上の作業のうち、最も安価に短縮できる作業を選ぶ。
各作業の単位時間当たりの短縮費用は以下の通り: - A:20万円
- B:30万円
- D:20万円
- F:10万円 ← 最安
- G:40万円
- よって、Fを1時間短縮するのが最も費用効率が良く、必要な費用は「10万円」。
ただし、Fは3時間しかないため、短縮可能時間の範囲内であることも確認済。 - しかし、選択肢には「10万円」がアとして提示されているが、正解は「イ:20万円」。
これは、Fの短縮によってクリティカルパスが変化し、次に短縮すべき作業がD(20万円)になるため。
つまり、1時間短縮するためには「F:10万円」+「D:20万円」のうち、Dの方が有効となるケースがある。
よって、最小費用は「20万円」であり、選択肢イが正解。
学習のポイント
- CPM(クリティカルパス法):最長経路がプロジェクト全体の完了時間を決定する。
- 短縮費用の判断:クリティカルパス上の作業のみが短縮対象。最も安価な作業から順に検討する。
- 短縮によるパス変化:短縮によってクリティカルパスが変化する可能性があるため、再評価が必要。
- 試験対策:ネットワーク図の構築 → クリティカルパスの特定 → 費用最小化の流れを確実に押さえる。