難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★★☆☆☆(物流センター機能の基礎)
- 正答率: ★★★☆☆(用語・機能の対応付け)
- 重要度: ★★☆☆☆(小売物流設計の基礎)
問題文
チェーン小売業の物流センターの機能に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア
通過型物流センターの機能は、仕入先の在庫量と各店舗の在庫量を調整することである。
イ
通過型物流センターの入荷形態には、事前に商品を店舗別に仕分けて入荷する場合と、事前に仕分けをせずに総量をそのまま入荷する場合がある。
ウ
物流センターから店舗へのカテゴリー納品では、カテゴリー区分を細かく設定することにより、納品車両と商品が入った折りたたみコンテナ内の積載効率を高めることができる。
エ
物流センターを利用した取引では、商品の所有権の移転経路に一致するように物流経路を設定する必要がある。
オ
プロセスセンターは、在庫型物流センターの機能を補完するための小型拠点として、主に完成品の積替えと仕分けの機能を果たすセンターである。
出典: 中小企業診断協会|2022年度 第1次試験問題|運営管理(PDF)
解答
- 正解:イ
解説
- ア:×
通過型(クロスドッキング)センターの主機能は在庫を持たずに入荷を素早く仕分けして出荷すること。店舗・仕入先の「在庫量調整」は在庫型センターの役割に近い。 - イ:〇
通過型センターへの入荷は、仕入先で店舗別に事前仕分けした「店別納品(事前パッキング)」と、総量入荷後にセンターで仕分ける「総量入荷(クロスドック)」の両形態がある。 - ウ:×
カテゴリー納品は店内運用や陳列の効率化を狙うが、区分を細かくし過ぎると積載・仕分け効率が低下しやすい。積載効率はむしろバッチングと容器標準化で高める。 - エ:×
物流経路は物の流れ(フィジカルフロー)であり、所有権移転の経路(コマーシャルフロー)に必ずしも一致させる必要はない。委託・第三者物流で乖離は一般的。 - オ:×
プロセスセンターは精肉・惣菜・青果の加工や小分けなど「付加価値加工」を担う拠点。完成品の積替え・仕分け中心なのは在庫型/通過型センターの機能。
学習のポイント
- 通過型(クロスドック):在庫を持たず高速仕分け・出荷。店別事前仕分けと総量入荷がある。
- 在庫型センター:在庫調整・需要変動吸収・店舗補充を担う。
- カテゴリー納品の設計:店内効率と物流効率のバランス。過度な細分は積載・ハンドリングを阻害。
- 物流と所有権:物の流れと権利の流れは別管理。3PLや委託で乖離する前提を理解。
- プロセスセンター:加工・小分け・値付けなどの前処理で店舗作業を軽減し鮮度・品質を標準化。