難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★★☆☆☆(生産管理の基本用語)
- 正答率: ★★★☆☆(用語の意味を理解していれば得点可能)
- 重要度: ★★★☆☆(工程設計・改善の基礎)
問題文
生産管理における基本的な理論および考え方を用いた施策に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア
今までは顧客が定めた仕様の製品を生産していたが、今後は市場の需要を見越して企画・設計した製品を生産し、不特定な顧客を対象として市場に製品を出荷する受注生産への切り替えを検討した。
イ
生産活動を効率的に行うため、標準化、単純化、平準化の3Sの考え方を導入した。
ウ
多品種少量生産に大量生産的効果を与えるため、ベンチマーキングを実施して、多種類の部品をその形状、寸法、素材、工程などの類似性に基づいて分類した。
エ
同期化を徹底して、各工程の生産速度、稼働時間や、それに対する材料の供給時刻などをすべて一致させ、仕掛品の滞留、工程の遊休などが生じないようにした。
出典: 中小企業診断協会|2021年度 第1次試験問題|運営管理(PDF)
解答
- 正解:エ
解説
- ア:×
市場の需要を見越して製品を企画・設計し、不特定多数に販売するのは「見込み生産」。受注生産とは逆の概念であり、記述は誤り。 - イ:×
標準化・単純化・平準化は「3S」ではなく「3ム(ムリ・ムダ・ムラ)」や「IE手法」に近い。3Sは「整理・整頓・清掃」の略であり、用語の誤用。 - ウ:×
類似性に基づく部品分類は「グループテクノロジー(GT)」の考え方。ベンチマーキングは他社の優れた事例を比較・分析する手法であり、記述は混同している。 - エ:〇
同期化とは、各工程の生産速度・稼働時間・供給タイミングを一致させることで、仕掛品の滞留や工程の遊休を防ぐ考え方。記述は正しい。
学習のポイント
- 同期化:工程間のタイミングを揃えることで、仕掛品の滞留や待ち時間をなくす。
- 見込み生産 vs 受注生産:前者は市場予測に基づく生産、後者は注文を受けてから生産。
- ベンチマーキングとGTの違い:ベンチマーキングは他社比較、GTは類似部品の分類と工程共通化。
- 用語の正確な理解が重要:特に「3S」「5S」「同期化」「平準化」などは混同しやすいため注意。