難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★★☆☆☆(小売計数の基本)
- 正答率: ★★★☆☆(定義が押さえられれば確実)
- 重要度: ★★☆☆☆(価格設定と粗利管理の基礎)
問題文
商品の売上と利益の管理に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ただし、仕入れた商品をすべて売り切ることを前提に答えよ。
〔解答群〕
ア
一定の利益幅を仕入原価に上乗せして販売価格を設定する方法をマークアップ法という。
イ
最初の販売価格で売れ残った商品を当初の値入率より低い値引き率で特売すると粗利益額がマイナスになることがある。
ウ
仕入れた商品を販売したときの粗利益額は、仕入時に設定した値入額を上回ることが多い。
エ
値入率が異なる複数商品の販売計画を立てる場合、仕入数量が決まらなくても全体の値入率を計算することができる。
出典: 中小企業診断協会|2021年度 第1次試験問題|運営管理(PDF)
解答
- 正解: ア
マークアップ法は「仕入原価に一定の利益(マージン)を上乗せして価格を決める」方法。
解説
- ア:〇
マークアップ=原価加算法。販売価格=仕入原価+マークアップ(値入額)。小売の基本的価格設定手法。 - イ:×
「当初の値入率より低い値引き率」であれば粗利はマイナスにならない。粗利がマイナスになるのは、累計の値引き率が値入率を上回り、販売価格が原価未満になる場合。 - ウ:×
値入額は「仕入時点の予定粗利」。売価変更や値引きがなければ粗利益額は値入額と一致しやすい。上回るのが“多い”とは言えない(売価上方修正や追加販売がなければ同等か下回ることが一般的)。 - エ:×
複数商品の全体値入率(加重平均)は、各商品の仕入原価と数量(または金額構成比)が必要。仕入数量が未定だと加重計算ができず、全体値入率は確定できない。
学習のポイント
- 用語整理:
- 値入額=予定粗利額(売価−原価)
- 値入率=値入額/売価(予定粗利率)
- 粗利益額=売上総利益(売上高−売上原価)
- 利益確保の条件: 値引き率の累計が値入率を超えないように管理する(原価割れ回避)。
- 計画値入率: 商品ミックスの加重平均で決まるため、数量・原価の構成が不可欠。