過去問解説(経営法務)_2024年(R6年) 第3問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度:★★★☆☆(複数知識の統合や、誤答肢の吟味が必要)
  • 正答率:★★★☆☆(正答率50〜70%。標準的な難易度)
  • 重要度:★★★★☆(頻出論点。制度理解に直結)

問題文

下表は、会社法が定める公開会社である取締役会設置会社における少数株主権の議決権数および継続保有期間をまとめたものである。表の中の空欄A~Dに入る数値の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、本問においては、定款において特段の定めはないものとする。

A:1 B:6 C:1 D:3
A:1 B:6 C:3 D:6
A:3 B:3 C:5 D:3
A:3 B:6 C:3 D:6

出典:中小企業診断協会|2024年度 第1次試験問題|経営法務(PDF)

解答

正解:イ


解説

ア:✕
 株主提案権の要件は、総株主の議決権の1%以上または300個以上の議決権を有し、6か月前から継続保有していること。選択肢アはCの値が誤り。

イ:〇
 株主提案権は総株主の議決権の1%以上または300個以上を6か月以上保有、株主総会招集請求権は総株主の議決権の3%以上を6か月以上保有が要件であり、表の空欄を正しく埋めている。

ウ:✕
 株主提案権の議決権割合や継続保有期間が誤っている。

エ:✕
 株主総会招集請求権の議決権割合が誤っている。


学習のポイント

  • 株主提案権と株主総会招集請求権は要件が異なる(議決権割合・継続保有期間)。
  • 公開会社では、株主権行使のための継続保有期間要件が設定されている。
  • 数値要件は混同しやすいため、表形式で整理して暗記するのが有効。