過去問解説(運営管理)_2020年(令和2年) 第9問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(基本用語の正誤)
  • 正答率: ★★★☆☆(季節・循環・傾向の区別)
  • 重要度: ★★☆☆☆(需要予測の基礎理論)

問題文

需要量の予測に関する記述として、最も不適切なものはどれか

〔解答群〕

季節変動を説明するモデルには回帰直線を利用する方法がある。
景気変動などのように周期が固定されない変動は循環変動と呼ばれる。
傾向変動を説明するモデルにはロジスティック曲線を利用する方法がある。
産業連関モデルでは、最終部門に生じた需要の変動が生産部門に及ぼす波及効果が表現される。

出典: 中小企業診断協会|2020年度 第1次試験問題|運営管理(PDF)

解答

  • 正解:ア

解説(各選択肢の評価)

  • ア:×
    季節変動は一定周期で繰り返す成分で、説明には季節ダミーや季節指数、分解法(加法・乗法モデル)などを用いる。単純な回帰「直線」は季節の周期性を表せず不適切(周期を持つ説明変数を入れない限り季節成分は捉えられない)。
  • イ:〇
    周期が固定されない景気動向などの長期波動は「循環変動(cyclical variation)」と呼ぶ。
  • ウ:〇
    傾向変動(トレンド)には直線・指数・対数・二次式などに加え、成長の上限を持つ ロジスティック曲線(S字カーブ)を用いることがある。
  • エ:〇
    産業連関モデルは最終需要の変化が各生産部門へ波及する効果(乗数効果)を技術係数と逆行列で表現する枠組みである。

学習のポイント

  • 季節変動:季節ダミー・季節指数・分解法で扱う(直線のみでは表せない)。
  • 循環変動:周期が不定の長期波動。季節変動と区別。
  • 傾向変動:トレンドの形は多様。上限成長はロジスティックが有力。
  • 産業連関:最終需要→各部門へ波及。構造的な連関の理解が重要。