過去問解説(運営管理)_2020年(令和2年) 第34問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(在庫方式の基礎理解)
  • 正答率: ★★★☆☆(用語の正誤判断)
  • 重要度: ★★☆☆☆(日配・最寄品の定番論点)

問題文

最寄品を主に取り扱う小売店舗における在庫管理に関する記述として、最も適切なものはどれか。

〔解答群〕

ある商品の最大在庫量を2倍にした場合、販売量を一定とすると、安全在庫量も2倍必要になる。
前日の販売量を発注量として毎日発注する商品の販売量が減少した場合、当該商品の在庫量は減少する。
定期発注方式を採用した場合、販売量を一定とすると、1回当たりの発注量は発注間隔を短くするほど少なくなる。
定量発注方式を採用した場合、適正な在庫量を表す理論在庫は安全在庫に一致する。
定量発注方式を採用した場合、販売量の減少が続くときに発注点を変更しなければ、発注間隔は短くなる。

出典: 中小企業診断協会|2020年度 第1次試験問題|運営管理(PDF)

解答

  • 正解:ウ

解説

  • ア:×
    安全在庫は需要変動やリードタイムの不確実性に対応するための在庫であり、最大在庫量とは独立して決まる。最大在庫を2倍にしても、安全在庫が自動的に2倍になるわけではない。
  • イ:×
    「前日販売量=当日発注量」の追随発注は、販売減少局面で発注量も減るが、直近の在庫水準や入荷タイミングによっては在庫が一時的に積み上がることもある。「在庫量が減少する」と断定するのは不適切。
  • ウ:〇
    定期発注方式(一定間隔で発注)は、販売量が一定なら「次回発注までに消費される量=発注間隔に比例」。発注間隔を短くすれば、1回当たりに必要な補充量は小さくなる。
  • エ:×
    理論在庫(適正在庫)は「サイクル在庫+安全在庫」。安全在庫に一致するわけではない。
  • オ:×
    定量発注方式(発注点と発注量が固定)で需要が減れば、発注点に到達するまでの時間は長くなる。発注間隔は「長くなる」のが一般的で、短くはならない。

学習のポイント

  • 定期発注方式: 一定間隔で補充。間隔が短いほど1回の発注量は小さくなる。
  • 定量発注方式: 発注点に到達したら一定量を発注。需要が減れば発注間隔は伸びる。
  • 安全在庫: 需要・供給の不確実性に備える在庫。最大在庫や発注量とは直接連動しない。
  • 理論在庫: サイクル在庫(平均消費分)と安全在庫の合計。定義の分解を押さえる。