過去問解説(運営管理)_2019年(令和元年) 第15問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度:★★☆☆☆(能力算定と歩留まり)
  • 正答率:★★★☆☆(丁寧な積み上げで解ける)
  • 重要度:★★★☆☆(生産能力と施策判断)

問題文

ある工程における製品Aの1個当たりの標準作業時間は0.3時間で、適合品率は90%である。この工程を担当する作業者は5人で、1人1日当たりの実働時間は6時間、稼働率は90%である。今期、残り10日間に適合品を900個生産しなければならないことが分かっている。

この場合にとるべき施策として、最も適切なものはどれか。

〔解答群〕

一部作業の外注化を行う。
次期の仕事を前倒しして行う。
終業時刻を早めて小集団活動を行う。
特別な施策は必要ない。

出典: 中小企業診断協会|2019年度 第1次試験問題|運営管理(PDF)

解答

  • 正解:ア

解説

前提の能力計算

  • 人員:5人
  • 1人1日当たり実働:6時間
  • 稼働率:90% → 1人1日当たり有効時間=6 × 0.9 = 5.4時間
  • 1日総有効時間=5人 × 5.4 = 27時間
  • 10日総有効時間=27 × 10 = 270時間

所要時間と良品数

  • 標準時間:1個あたり0.3時間
  • 270時間で加工可能な総数量=270 ÷ 0.3 = 900個
  • 適合品率:90% → 良品数=900 × 0.9 = 810個
  • 目標:良品900個 → 90個不足

必要能力の逆算

  • 良品900個に必要な総加工数量N:0.9 × N = 900 → N = 1,000個
  • 必要総時間=1,000 × 0.3 = 300時間
  • 現状の総時間270時間 → 30時間不足

選択肢評価

  • ア:〇 一部外注で不足分30時間(相当1000−900=100個分)を補うのが合理的である。
  • イ:× 次期の前倒しは今期目標達成に寄与しない。
  • ウ:× 終業時刻を早めれば生産時間が減り、不足が拡大する。
  • エ:× 現状能力では良品が810個しか得られず、施策なしでは未達である。

学習のポイント

  • 歩留まり(適合品率)を考慮した必要総加工量の逆算が重要である。
  • 生産能力=人員 × 実働時間 × 稼働率で算定する。
  • 能力不足は外注・増員・残業などで埋めるのが定石である。