難易度・正答率・重要度
- 難易度:★★★☆☆(在庫管理方式の理解が必要)
- 正答率:★★☆☆☆(誤答を誘う選択肢が多い)
- 重要度:★★★☆☆(在庫管理の基本理論)
問題文
最寄品を主に取り扱う小売店舗における在庫管理に関する記述として、最も適切なものはどれか。
〔解答群〕
ア
定期発注方式を採用した場合、安全在庫を計算する際に考慮する需要変動の期間は、調達期間と発注間隔の合計期間である。
イ
定期発注方式を採用した場合、需要予測量から有効在庫を差し引いた値が発注量になる。
ウ
定量発注方式を採用した場合、調達期間が長いほど発注点を低く設定した方が、欠品は発生しにくい。
エ
定量発注方式を採用した場合の安全在庫は、調達期間が1日であれば、常に0になる。
オ
発注点を下回ったときの有効在庫と補充点との差の数量を発注するように運用すれば、補充直後の在庫量は常に一定になる。
出典: 中小企業診断協会|2019年度 第1次試験問題|運営管理(PDF)
解答
- 正解:ア
解説
- ア:〇
定期発注方式では、発注間隔(T)と調達期間(L)の両方で需要変動が発生するため、安全在庫は「T+L」の期間を対象に設定する。 - イ:×
定期発注方式の発注量は「注文基準在庫 − 有効在庫」で算出する。需要予測量との差ではない。 - ウ:×
調達期間が長いほどリードタイム需要が増えるため、発注点は「高く」設定する必要がある。低くすると欠品リスクが増す。 - エ:×
調達期間が1日でも需要や供給に不確実性があれば安全在庫はゼロにはならない。完全に確定的な場合のみゼロが成立する。 - オ:×
補充直後の在庫量を常に一定にするには「注文基準在庫まで補充するOrder-up-to方式」が必要。発注点との差分発注では一定にならない。
学習のポイント
- 定期発注方式:安全在庫は「発注間隔+リードタイム」の需要変動を対象にする。
- 定量発注方式:発注点=リードタイム需要+安全在庫。リードタイムが長いほど発注点は高くなる。
- 安全在庫:需要や供給の不確実性がある限りゼロにはできない。
- Order-up-to方式:補充直後の在庫を一定にする仕組み。定期発注方式と定量発注方式の違いを整理して理解することが重要。