過去問解説(経営情報システム)_2023年 第20問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度:★★☆☆☆(EVMの基本式)
  • 正答率:★★★☆☆(指標の定義が分かれば容易)
  • 重要度:★★★☆☆(進捗・コスト管理の基礎)

問題文

プロジェクト管理では、コストやスケジュールを適切に管理するためにさまざまな指標や手法が用いられる。それらに関する記述として、最も適切なものはどれか。

CPI(コスト効率指数)とは、実コストが計画コストより多いか少ないかを見る指標で、PV(出来高計画値)をAC(コスト実績値)で除して算出する。
EV(出来高実績値)とは、ある時点までに実際にかかったコストの累積値のことである。
SPI(スケジュール効率指数)とは、スケジュールの進捗具合を示す指標で、EV(出来高実績値)をPV(出来高計画値)で除して算出する。
クラッシングとは、順次行う予定のアクティビティを並行して実行することによって作業期間を短縮することである。
ファストトラッキングとは、クリティカルパス上のアクティビティに資源を投入して作業期間を短縮することである。

出典: 中小企業診断協会|2023年度 第1次試験問題|経営情報システム(PDF)

解答

  • 正解:ウ(SPI = EV / PV)

解説(選択肢ごとの評価)

  • ア:×
    CPIの定義はEV/ACであり、PV/ACではない。実コストに対する獲得価値の効率を示すのがCPI。
  • イ:×
    EVは「ある時点までに計画された仕事に対して、実際に完了した作業の計画価値」であり、実コストの累積(AC)ではない。
  • ウ:〇
    SPIはスケジュール効率指数で、EV(出来高実績値)/ PV(出来高計画値)により進捗の遅速を評価する。
  • エ:×
    並行実行で短縮するのはファストトラッキングであり、クラッシングは追加資源投入による期間短縮手法である。
  • オ:×
    クリティカルパスに資源を投入して短縮するのはクラッシングであり、ファストトラッキングの定義ではない。

学習のポイント

  • PV(出来高計画値): その時点までに計画されている作業の計画価値。
  • EV(出来高実績値): 実際に完了した作業量を計画価値で表した指標。
  • AC(コスト実績値): その時点までに実際に支出したコストの累積値。
  • CPI(コスト効率指数): EV / AC(1以上でコスト効率良好、1未満で悪化)。
  • SPI(スケジュール効率指数): EV / PV(1以上で進捗が計画より進む、1未満で遅延)。
  • クラッシング: クリティカルパス上の活動に人員・費用などの資源を追加投入して工期を短縮する手法。
  • ファストトラッキング: 依存関係のない順次タスクを並行させてスケジュールを短縮する手法。