難易度・正答率・重要度
- 難易度:★★★☆☆(移行戦略の妥当性)
- 正答率:★★★☆☆(選択肢の吟味)
- 重要度:★★★☆☆(失敗回避の要点)
問題文
既存の情報システムから新しい情報システムに移行することは、しばしば困難を伴う。
システム移行に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア
移行規模が大きいほど、移行の時間を少なくするために一斉移行方式をとった方が良い。
イ
オンプレミスの情報システムからクラウドサービスを利用した情報システムに移行する際には、全面的に移行するために、IaaSが提供するアプリケーションの機能だけを検討すれば良い。
ウ
既存のシステムが当面、問題なく稼働している場合には、コストの面から見て、機能追加や手直しをしたりせず、システム移行はできるだけ遅らせた方が良い。
エ
スクラッチ開発した情報システムを刷新するためにパッケージソフトウェアの導入を図る際には、カスタマイズのコストを検討して、現状の業務プロセスの見直しを考慮する必要がある。
出典: 中小企業診断協会|2020年度 第1次試験問題|経営情報システム(PDF)
解答
- 正解:エ
解説
- ア:×
規模が大きいほど一斉移行はリスクが高い。段階移行(パイロット、並行稼働、ロールアウト)でリスク低減するのが一般的。 - イ:×
IaaSはインフラ提供が中心。クラウド移行ではIaaS/PaaS/SaaSの選択、アーキテクチャ再設計、運用・セキュリティ・ネットワーク等の総合検討が必要。 - ウ:×
老朽化や保守終了、技術的負債の増加による将来コスト・リスクを考えると、計画的な刷新が望ましい。問題が表面化してからでは遅い。 - エ:〇
パッケージ導入では業務をパッケージに合わせるのが基本。過度なカスタマイズはコスト・保守性・アップグレード性を損なうため、業務プロセス見直しとカスタマイズ範囲の最適化が必要。
学習のポイント
- 移行方式の選択: 一斉移行は限定的に。並行稼働や段階移行で検証・リスク分散。
- クラウド移行の視点: サービスモデル選択、セキュリティ・運用設計、アプリ改修、データ移行計画を統合的に。
- パッケージ導入: Fit to Standard(標準適合)を優先し、カスタマイズは最小限に。