難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★★☆☆☆(消費関数の基本理解)
- 正答率: ★★★★☆(典型知識)
- 重要度: ★★★☆☆(マクロ経済の基礎)
問題文
下図は、ケインズ型消費関数を直線ABによって描いている。この図に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a
可処分所得が大きいほど限界消費性向が小さくなるので、高所得者ほど所得に占める消費額の割合が小さくなる。
b
可処分所得が増加するとき、限界消費性向は一定であるが、平均消費性向は小さくなる。
c
この消費関数の傾きは、1よりも大きい。
〔解答群〕
ア
a:正 b:正 c:誤
イ
a:正 b:誤 c:誤
ウ
a:誤 b:正 c:正
エ
a:誤 b:正 c:誤
オ
a:誤 b:誤 c:正
出典: 中小企業診断協会|2024年度 第1次試験問題|経済学・経営政策(PDF)
解答
- 正解: エ(a:×/b:〇/c:×)
解説
- a:×
ケインズ型消費関数では限界消費性向(MPC)は一定。所得が増えてもMPCは変化しないため、「高所得者ほど限界消費性向が小さくなる」という記述は誤り。 - b:〇
限界消費性向は一定だが、平均消費性向(APC=消費÷所得)は所得が増えるにつれて低下する。これは消費関数が原点を通らず、独立消費(所得ゼロでも必要な消費)があるため。 - c:×
ケインズ型消費関数の傾きは限界消費性向(MPC)であり、通常は0より大きく1未満。傾きが1を超えると、所得が増えるほど消費がそれ以上に増えることになり、非現実的。
学習のポイント
- ケインズ型消費関数の形:
消費支出 = 独立消費 + 限界消費性向 × 可処分所得
(例:C = C₀ + cY) - 限界消費性向(MPC):
所得が1単位増えたときに増加する消費額。消費関数の傾きに相当し、通常は0〜1の間。 - 平均消費性向(APC):
所得に対する消費の割合。所得が増えると、独立消費の影響が相対的に小さくなり、APCは低下する。 - グラフの特徴:
直線ABは限界消費性向が一定であることを示す。原点を通らない場合、独立消費が存在する。