過去問解説(経済学・経済政策)_2024年(R6年) 第8問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(税制と景気安定化の理解)
  • 正答率: ★★★★☆(基本知識)
  • 重要度: ★★★☆☆(財政政策の基礎)

問題文

財政の自動安定化装置(ビルトイン・スタビライザー)としての機能が比較的強いと想定される税の仕組みとして、最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。

利潤に対して累進的に課せられる法人所得税
全ての人に同額が課せられる定額税
生活必需品に対して課せられる消費税
一定額までの所得には課税を免除する個人所得税

〔解答群〕

aとb
aとc
aとd
bとc
bとd

出典: 中小企業診断協会|2024年度 第1次試験問題|経済学・経営政策(PDF)

解答

  • 正解: ウ(aとd)

解説

  • a:〇
    法人所得税が利潤に応じて累進的に課される場合、景気が悪化して利潤が減れば税負担も減少し、企業活動を下支えする。景気変動に応じて税収が自動的に変化するため、安定化装置として有効。
  • b:×
    定額税は所得に関係なく一律に課されるため、景気変動に対する調整機能が弱く、自動安定化装置としては不適切。
  • c:×
    生活必需品への消費税は逆進性が強く、低所得層への負担が大きくなるため、安定化装置としての機能は弱い。
  • d:〇
    一定額までの所得に課税を免除する仕組みは、所得が減少した際に税負担が軽減されるため、景気悪化時の消費を下支えする効果がある。自動安定化装置として有効。

学習のポイント

  • ビルトイン・スタビライザー(自動安定化装置):
    景気変動に応じて税収や支出が自動的に調整され、景気の過熱や後退を緩和する仕組み。例:累進課税、失業給付など。
  • 累進課税の効果:
    所得が増えれば税率が上がり、過熱を抑制。所得が減れば税負担が減り、景気悪化を緩和。
  • 免税点の設定:
    所得が一定以下の場合に課税を免除することで、低所得者の可処分所得を確保し、消費を支える。