難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★★★☆☆(IS-LMモデルの長期分析)
- 正答率: ★★★☆☆(短期と長期の違い理解)
- 重要度: ★★★☆☆(マクロ経済政策の効果)
問題文
下図のようにIS曲線とLM曲線が描かれるとする。ただし、Y₀は、完全雇用GDPであるとする。
この図に基づき、下記の設問に答えよ。

(設問1)
政府支出増加の長期的な効果に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a
実質GDPを増加させる。
b
物価を上昇させる。
c
利子率を上昇させる。
〔解答群〕
ア
a:正 b:正 c:正
イ
a:正 b:正 c:誤
ウ
a:正 b:誤 c:誤
エ
a:誤 b:正 c:正
オ
a:誤 b:正 c:誤
(設問2)
名目貨幣供給量増加の長期的な効果に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
a
実質GDPを増加させる。
b
物価を上昇させる。
c
利子率を低下させる。
〔解答群〕
ア
a:正 b:正 c:正
イ
a:正 b:正 c:誤
ウ
a:正 b:誤 c:誤
エ
a:誤 b:正 c:正
オ
a:誤 b:正 c:誤
出典: 中小企業診断協会|2024年度 第1次試験問題|経済学・経営政策(PDF)
解答
- 設問1:エ(a:誤/b:正/c:正)
- 設問2:オ(a:誤/b:正/c:誤)
解説(設問1:政府支出の長期的効果)
- a:×
長期的には完全雇用GDP(Y₀)に戻るため、政府支出拡大によって実質GDPは増加しない。 - b:〇
政府支出拡大は総需要を押し上げ、物価水準が上昇する。 - c:〇
物価上昇により貨幣の実質供給量が減少し、LM曲線が左方へシフト。結果として利子率は上昇する。
解説(設問2:名目貨幣供給量の長期的効果)
- a:×
長期的には実質GDPは完全雇用水準に戻るため、名目貨幣供給量の増加は実質GDPに影響しない。 - b:〇
名目貨幣供給量の増加は物価水準の上昇をもたらす。 - c:×
長期的には利子率は上昇する。貨幣供給増加→物価上昇→実質貨幣供給減少→LM曲線左シフト→利子率上昇。
学習のポイント
- IS-LMモデルの長期均衡: 実質GDPは完全雇用水準に戻る。物価と利子率が調整される。
- 財政政策(政府支出): 長期的には物価上昇と利子率上昇をもたらすが、実質GDPは変化しない。
- 金融政策(貨幣供給): 長期的には物価上昇のみ。実質GDPや利子率には影響しない。