過去問解説(経済学・経済政策)_2022年(R4年) 第10問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★★☆☆(マクロ経済理論)
  • 正答率: ★★★☆☆(自然失業率仮説の理解)
  • 重要度: ★★★☆☆(インフレと失業の関係)

問題文

自然失業率仮説に関する記述として、最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。

自然失業率は、現実のインフレ率と期待インフレ率が等しいときの失業率である。
現実の失業率が自然失業率よりも高いとき、現実のインフレ率は期待インフレ率よりも高くなる。
自然失業率仮説によると、短期的には失業とインフレ率の間にトレード・オフの関係は存在しない。
自然失業率仮説によると、長期的には失業とインフレ率の間にトレード・オフの関係は存在しない。

〔解答群〕

aとc
aとd
bとc
bとd

出典: 中小企業診断協会|2022年度 第1次試験問題|経済学・経営政策(PDF)

解答

  • 正解:イ(a:〇/b:×/c:×/d:〇)

解説(各選択肢の正誤)

  • a:〇
    自然失業率は、期待インフレ率と現実のインフレ率が一致する水準での失業率と定義される。これは長期均衡の概念。
  • b:×
    失業率が自然失業率より高い場合、需要不足によりインフレ率は期待インフレ率より低くなる。記述は誤り。
  • c:×
    短期的にはフィリップス曲線により失業率とインフレ率の間にトレード・オフが存在する。存在しないとするのは誤り。
  • d:〇
    長期的にはフィリップス曲線は垂直であり、失業率とインフレ率の間にトレード・オフは存在しない。自然失業率仮説の核心。

学習のポイント

  • 自然失業率仮説: 長期的には失業率は自然失業率に収束し、インフレ率とのトレード・オフは消滅。
  • 短期 vs 長期: 短期ではフィリップス曲線が右下がり → トレード・オフあり。長期では垂直 → トレード・オフなし。
  • 試験対策: 「短期はトレード・オフあり」「長期はトレード・オフなし」という整理が重要。