過去問解説(経済学・経済政策)_2022年(R4年) 第15問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★★☆☆(費用構造と利潤最大化)
  • 正答率: ★★★☆☆(図と理論の対応)
  • 重要度: ★★★★☆(最適生産の判断)

問題文

利潤最大化を達成するための最適生産について考えるためには、総収入と総費用の関係を見ることが重要である。下図には、総収入曲線 TR と総費用曲線 TC が描かれている。

(設問1)

費用関数に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

総費用曲線 TC の縦軸の切片は、固定費用に等しい。
平均費用が最小値を迎えるところでは、限界費用と平均費用が一致する。
生産量の増加に比例して、平均費用も増加していく。

〔解答群〕

a:正  b:正  c:正
a:正  b:正  c:誤
a:正  b:誤  c:誤
a:誤  b:正  c:正
a:誤  b:誤  c:正

(設問2)

利潤に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

Q1 の生産量では、価格が限界費用を上回っており、生産を増やせば利潤が増加する。
Q0 の生産量では、総収入曲線の傾きと、総費用曲線の接線の傾きが等しくなっており、利潤最大化と最適生産が実現している。
Q2 の生産量では、限界費用が価格を上回っており、生産を減らせば利潤が増加する。

〔解答群〕

a:正  b:正  c:正
a:正  b:正  c:誤
a:正  b:誤  c:正
a:誤  b:正  c:正
a:誤  b:正  c:誤

出典: 中小企業診断協会|2022年度 第1次試験問題|経済学・経営政策(PDF)

解答

  • 設問1:イ(a:〇/b:〇/c:×)
  • 設問2:ア(a:〇/b:〇/c:〇)

解説(設問1:費用関数)

  • a:〇
     総費用曲線の縦軸切片は、生産量ゼロでも発生する固定費用を表す。
  • b:〇
     平均費用が最小となる点では、限界費用と平均費用が一致する。これは費用曲線の基本性質。
  • c:×
     平均費用は生産量の増加に比例して増加するわけではない。むしろ初期は逓減し、限界費用との関係で変動する。

解説(設問2:利潤最大化)

  • a:〇
     Q1では限界費用より価格が高いため、生産を増やすことで利潤が増加する。
  • b:〇
     Q0では総収入曲線と総費用曲線の傾き(それぞれ限界収入と限界費用)が一致しており、利潤最大化条件を満たす。
  • c:〇
     Q2では限界費用が価格を上回っているため、生産を減らすことで利潤が改善する。

学習のポイント

  • 利潤最大化条件: 限界収入=限界費用(MR=MC)
  • 費用構造: 固定費用=縦軸切片、平均費用最小点=MCと一致
  • 生産調整判断: MR>MCなら増産、MR<MCなら減産