難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★★★☆☆(代替効果と価格変化の理解)
- 正答率: ★★★☆☆(図の読解力が問われる)
- 重要度: ★★★★☆(消費者行動理論の基本)
問題文
限られた所得を有する個人がおり、X財とY財を購入することができるとする。下図には、この限られた所得に基づいて予算制約線Aと予算制約線Bが描かれており、また、予算制約線Aと点Eで接する無差別曲線と、予算制約線Bと点Fで接する無差別曲線が描かれている。下図に関する記述として、最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。

a
予算制約線Aから予算制約線Bへの変化は、X財の価格の上昇によるものである。
b
予算制約線Aから予算制約線Bへの変化は、Y財の価格の上昇によるものである。
c
点Eから点Fへの変化は、代替効果と呼ばれている。
d
点Eから点Gへの変化は、代替効果と呼ばれている。
〔解答群〕
ア
aとc
イ
aとd
ウ
bとc
エ
bとd
出典: 中小企業診断協会|2021年度 第1次試験問題|経済学・経営政策(PDF)
解答
- 正解:エ(bとd)
解説
- a:×
予算制約線AからBへの変化では、X財の購入可能量は変わらず、Y財の購入可能量が減少している。これはY財の価格上昇によるものである。 - b:〇
予算制約線のY軸切片が下がっている=Y財の価格が上昇したことを意味する。所得一定で価格が上がれば、購入可能量は減る。 - c:×
点Eから点Fへの変化は、価格変化に伴う消費者の最適点の移動であり、代替効果と所得効果の両方を含む。代替効果のみを表すのは点E→点G。 - d:〇
点Eから点Gへの移動は、価格変化により相対価格が変わったと仮定したときの代替効果のみを表す。補償された所得下での最適選択。
学習のポイント
- 予算制約線の変化: 切片の動きで価格変化を読み取る。X軸切片→X財価格、Y軸切片→Y財価格。
- 代替効果 vs 所得効果:
・代替効果:相対価格の変化による消費構成の変化(点E→点G)
・所得効果:実質所得の変化による消費量の変化(点G→点F) - 補償予算線: 代替効果を分離するために用いる仮想的な予算制約線。