難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★★☆☆☆(トービンのq理論の基本)
- 正答率: ★★★★☆(定義を知っていれば容易)
- 重要度: ★★★☆☆(投資理論の基礎)
問題文
トービンのqに関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア
企業の株価総額と現存の資本の買い替え費用の総額が等しいとき、企業は新規の投資を増やす。
イ
企業の市場価値が資本の再取得価格を下回るとき、企業は新規の投資を実行する。
ウ
企業の市場価値と投資費用が等しいとき、企業は新規の投資を増やす。
エ
資本投資の予想収益が投資費用よりも大きいとき、企業は新規の投資を実行する。
出典: 中小企業診断協会|2020年度 第1次試験問題|経済学・経営政策(PDF)
解答
- 正解:エ
解説
- ア:×
q=1のときは市場価値=資本の再取得価格であり、投資インセンティブは中立。新規投資を増やす根拠にはならない。 - イ:×
q<1(市場価値<再取得価格)の場合、投資は抑制される。新規投資を実行する状況ではない。 - ウ:×
「市場価値と投資費用が等しい」=q=1の状態。投資は増加せず中立。 - エ:〇
q>1(市場価値>再取得価格)の場合、資本投資の予想収益が投資費用を上回り、企業は新規投資を実行する。
学習のポイント
- トービンのqの定義:
q=企業の市場価値 ÷ 資本の再取得価格。 - q>1: 投資促進(市場価値が高く、資本増加が有利)。
- q=1: 投資中立(追加投資の誘因なし)。
- q<1: 投資抑制(資本の再取得価格が高く、投資は不利)。