過去問解説(経営法務)_2022年(R4年) 第3問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度:★★☆☆☆(基本知識の組み合わせ。やや思考を要する。)
  • 正答率:★★★★☆(正答率70〜90%。比較的易しい。)
  • 重要度:★★★★☆(頻出論点。制度理解に直結。)

問題文

以下の文章は、令和元年になされた会社法改正に関して説明したものである。空欄に入る数値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

なお、議案要領通知請求権とは、株主が提出しようとする議案の要領を株主に通知すること(招集通知に記載又は記録すること)を請求できる権利のことである。

「会社法の一部を改正する法律」(令和元年法律第70号)においては、株主提案権の濫用的な行使を制限するための措置として、取締役会設置会社の株主が議案要領通知請求権(会社法第305条第1項)を行使する場合に、同一の株主総会に提案することができる議案の数の上限を【   】に制限することとされた。


〔解答群〕

3
5
7
10

出典:中小企業診断協会|2022年度 第1次試験問題|経営法務(PDF)


解答

正解:エ
議案数の上限:10


解説

  • 令和元年の会社法改正(法律第70号)では、株主提案権の濫用的行使を防止するため、議案要領通知請求権の行使に制限が設けられた。
  • 取締役会設置会社において、同一株主総会に提案できる議案数の上限は10とされた。
  • 株主が大量の議案を提出することで会社運営を妨げることを防止する狙いがある。

学習のポイント

  • 株主提案権は、会社法第305条に規定される株主の重要な権利。
  • 議案要領通知請求権は、招集通知に議案の要旨を記載させる権利。
  • 改正により、提案数の上限が「10」とされた点は、実務でも頻出の改正論点。