難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★☆☆☆☆(基礎知識問題)
- 正答率: ★★★★☆(正答率75%前後)
- 重要度: ★★★☆☆(CSR・国際規格の基本)
問題文
次の文章の空欄に入る記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
ISO(国際標準化機構)は、企業の社会的責任(CSR)に関する国際規格である ISO26000 を 2010 年に発行した。ISO26000 は、________である。
〔解答群〕
ア
ISO 独自の規格であり、日本産業規格(JIS)には対応する規格が存在しない
イ
環境マネジメントの規格である ISO14000 のように、マネジメント・システムに関する認証規格である
ウ
業種を問わず利用できるガイダンス規格である
エ
その特性から、売上高 10 億米ドル以上の企業に限定して適用される
オ
その特性から、株式会社に限って適用される
出典:中小企業診断協会|2022年度 第1次試験問題|企業経営理論(PDF)
解答
正解:ウ
解説
ア:×
ISO26000は日本産業規格(JIS Q 26000)としても発行されているため、「対応規格が存在しない」という記述は誤り。
イ:×
ISO26000は認証規格ではなく、マネジメントシステム規格でもない。審査や認証を受けることはできない。
ウ:〇
ISO26000はCSRに関する「ガイダンス規格」であり、業種・規模・地域を問わず利用可能。
エ:×
売上高や企業規模による適用制限はない。中小企業や非営利組織も利用できる。
オ:×
株式会社に限定されず、あらゆる組織(公的機関・NPOなど)に適用可能。
学習のポイント
- ISO26000の位置づけ
CSR(企業の社会的責任)に関する国際規格。認証取得を目的とせず、行動指針を示す。 - ガイダンス規格の特徴
認証審査を伴わず、組織が自主的に活用できる。業種・規模・地域を問わない。 - JIS Q 26000
日本でも対応規格が制定されており、国内外で共通のCSR指針として利用可能。 - 試験対策のコツ
「ISO26000=CSR」「ガイダンス規格」「認証なし」「業種・規模を問わない」というキーワードを押さえる。