過去問解説(企業経営理論)_2022年(令和4年) 第26問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(労働組合法の基礎)
  • 正答率: ★★★★☆(正答率70%前後)
  • 重要度: ★★★☆☆(労使関係の必須知識)

問題文

労働組合法の定めに関する記述として、最も適切なものはどれか。


労働組合が特定の事業場に雇用される労働者の過半数を代表する場合において、その労働者がその労働組合の組合員であることを雇用条件とする労働協約を締結することは、不当労働行為に該当するため認められない。
労働組合と使用者又はその団体との間の労働条件その他に関する労働協約は、その内容が労働者と使用者との労働契約の内容になるため、当事者が署名又は記名押印した書面を作成することなく当事者の口頭によって交わされたものであっても労働協約としての効力を生ずる。
労働組合の代表者又は労働組合の委任を受けた者は、労働組合又は組合員のために使用者又はその団体と労働協約の締結その他の事項に関して交渉する権限を有する。
労働者が労働組合を結成し、もしくは運営することを支配し、もしくはこれに介入すること、又は労働組合の運営のための経費の支払につき経理上の援助を与えることは、使用者が行ってはならない不当労働行為に当たるため、使用者は、労働者が労働時間中に時間又は賃金を失うことなく使用者と協議し、又は交渉することを許してはならない。

出典: 中小企業診断協会|2022年度 第1次試験問題|企業経営理論(PDF)


解答

正解:ウ


解説

ア:×
 労働組合が過半数を代表する場合、ユニオンショップ協定(組合員であることを雇用条件とする協定)は一定の条件下で認められている。不当労働行為には直ちに該当しない。

イ:×
 労働協約は書面で作成し、署名または記名押印が必要。口頭のみでは効力を持たない。

ウ:〇
 労働組合の代表者や委任を受けた者は、組合や組合員を代表して使用者と交渉する権限を持つ。団体交渉権の基本的な内容である。

エ:×
 使用者による組合支配や介入、経費援助は不当労働行為に当たるが、労働時間中の団体交渉を認めること自体は不当労働行為ではない。むしろ正当な労使関係の一環として行われる。


学習のポイント

  • ユニオンショップ協定
    一定の条件下で合法とされる。組合員であることを雇用条件とする協定。
  • 労働協約の効力
    書面作成が必須。労働契約に優先して適用される。
  • 団体交渉権
    労働組合の代表者や委任を受けた者が交渉権限を持つ。労働三権の一つであり、労働組合法の根幹。
  • 不当労働行為
    使用者による組合支配・介入・経費援助は禁止。団体交渉の正当な実施はこれに含まれない。
  • 試験対策のコツ
    「ユニオンショップ協定は一定条件で有効」「労働協約は書面必須」「団体交渉権は組合代表にある」という基本を押さえる。