難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★☆☆☆☆(RMの基礎)
- 正答率: ★★★★☆(正答率75%前後)
- 重要度: ★★★☆☆(顧客関係の定番)
問題文
リレーションシップ・マーケティングに関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア
パレートの法則とは、売上げの80%が上位20%の顧客によってもたらされるとする経験則であり、上位20%の顧客を重視することの根拠となるが、この法則が当てはまらない業界もある。
イ
リレーションシップ・マーケティングにおいて優良顧客を識別するために用いられる方法の1つにRFM分析があり、それぞれの顧客が定価で購買している程度(Regularity)、購買頻度(Frequency)、支払っている金額の程度(Monetary)が分析される。
ウ
リレーションシップには、さまざまな段階がある。ある消費者がブランドを利用した結果としての経験を他者に広めているかどうかは、実際には悪評を広めるリスクもあるため、リレーションシップの段階を判断する手がかりとしては用いられない。
エ
リレーションシップの概念は、B to Cマーケティングにおいて企業が顧客と長期継続的な関係の構築を重要視するようになったために提唱され始めた。これに対してB to Bマーケティングにおいては、企業間の取引は業界構造や慣行に大きく影響されるため、リレーションシップの概念は当てはまらない。
出典:中小企業診断協会|2022年度 第1次試験問題|企業経営理論(PDF)
解答
正解:ア
解説
ア:〇
パレートの法則(80/20ルール)は、上位顧客の寄与が大きいという経験則で関係深化の根拠になるが、必ずしも全業界・全企業に当てはまるわけではないため、適切に検証して使う必要がある。
イ:×
RFM分析の指標は「Recency(最新購買時期)」「Frequency(購買頻度)」「Monetary(購買金額)」であり、Regularityや定価購買の程度は含まれない。
ウ:×
推奨・口コミ(他者への経験共有)はリレーションシップの高段階を示す重要な手がかり。悪評リスクはあるが、段階判断に用いないというのは不適切。
エ:×
リレーションシップの概念はBtoCだけでなくBtoBでも中核。長期的な取引関係、信頼、共同価値創造はBtoBで特に重視される。
学習のポイント
- パレートの法則の使い方
上位顧客重視の方針は有効だが、業界特性・製品特性によって偏在度は異なる。 - RFM分析の正確な指標
Recency/Frequency/Monetaryで優良顧客を識別し、施策の優先度を決める。 - 関係段階の指標
再購買、会員化、推奨(WOM・紹介)は関係の深さを示す主要指標。 - BtoBにおけるRM
共同開発、カスタマイズ、アカウントマネジメントなど、関係価値の積み上げが成果を左右する。