過去問解説(企業経営理論)_2019年(令和元年) 第27問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(市場細分化の基礎)
  • 正答率: ★★★★☆(正答率70%前後)
  • 重要度: ★★★☆☆(BtoBマーケティング理解)

問題文

市場細分化に関する記述として、最も適切なものはどれか。


BtoB マーケティングで企業規模に基づき市場細分化を行った場合、各セグメント内の企業は企業規模以外の基準においても均一となる。
BtoB マーケティングではさまざまな変数に基づいた市場細分化が行われるが、突発的な注文が多い企業や小口の注文が多い企業などは対象セグメントとして望ましくない。
BtoB マーケティングにおいては組織的な購買が行われることが多いが、購買担当者の個人的特性に基づく市場細分化が有効な場合がある。
市場細分化によって製品・サービスの種類が増えるため、企業のコストも増加せざるを得ない。

出典: 中小企業診断協会|2019年度 第1次試験問題|企業経営理論(PDF)


解答

正解:ウ


解説

ア:×
企業規模で区分しても、他の基準(業種・購買行動・意思決定プロセスなど)は必ずしも均一ではない。

イ:×
突発的・小口注文の企業も市場として重要であり、必ずしも「望ましくない」とは言えない。

ウ:〇
BtoBは組織的購買が基本だが、購買担当者の経験・価値観・リスク志向など個人的特性が意思決定に影響するため、個人特性に基づく細分化が有効な場合がある。

エ:×
市場細分化は必ずしもコスト増加を意味しない。標的市場を絞ることで効率的なマーケティングが可能になる。


学習のポイント

  • 市場細分化の目的
    ・市場を同質的なグループに分け、ターゲットを明確化。
    ・効率的なマーケティング施策を実現。
  • BtoB市場の特徴
    ・組織的購買が基本。
    ・購買担当者の個人的特性も意思決定に影響。
  • 試験対策のコツ
    ・「企業規模=均一」は誤り。
    ・「小口・突発注文=不要」は誤り。
    ・「個人特性も有効」が正解のポイント。
    ・「細分化=必ずコスト増」は誤り。