過去問解説(経済学・経済政策)_2019年(R1年) 第21問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(純便益の比較)
  • 正答率: ★★★★☆(加減算で判定可能)
  • 重要度: ★★★☆☆(費用便益分析の基本)

問題文

費用便益分析による公共事業の評価基準は、純便益(便益−費用+外部効果)の大きさである。

ある町では、市街地にある老朽化した公共施設のマネジメントとして、「市街地から郊外へ移転して新築」する方法と、「その場所のままでリフォーム」する方法を検討している。現在の公共施設は市街地に所在することが理由で道路渋滞を発生させており、郊外へ新築移転するとこの渋滞が解消される。

〔解答群〕

現状のままでよい。
新築を選ぶのが望ましい。
どちらを選んでも同じである。
リフォームを選ぶのが望ましい。

出典:中小企業診断協会|2019年度 第1次試験問題|経済学・経営政策(PDF)

解答

  • 正解:イ

解説

  • ア:×
    現状維持では渋滞デメリットが継続する。新築・リフォームとも純便益がプラスであり、現状より改善が見込める。
  • イ:〇
    新築の純便益=便益1億円 − 費用8,000万円 + 渋滞緩和4,000万円=6,000万円。リフォームの純便益=便益1億円 − 費用5,000万円 − 渋滞デメリット4,000万円=1,000万円。新築の方が純便益が大きく、望ましい。
  • ウ:×
    2案の純便益は 6,000万円 と 1,000万円で同じではない。
  • エ:×
    リフォームは純便益が小さく、新築に劣る。

学習のポイント

  • 純便益の考え方: 便益 − 費用 + 外部メリット − 外部デメリットで評価。利子率ゼロなら単純加算で比較可能。
  • 図(PDFキャプチャ)の読み取り: 渋滞緩和メリットは新築で追加便益、渋滞デメリットはリフォームで追加費用的に扱うため、表の数値をそのまま純便益に反映させる。