難易度・正答率・重要度
- 難易度:★★☆☆☆(無線LANの基本)
- 正答率:★★★★☆(用語の取り違え注意)
- 重要度:★★★☆☆(ネットワーク基礎)
問題文
ケーブルを必要とせずに電波などを利用して通信を行う無線LANは、信号が届く範囲であれば、その範囲内でコンピュータを自由に設置できるために、中小企業でも有用である。したがって、その特性を理解しておく必要がある。
無線LANに関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア
SSIDは無線LANにおけるアクセスポイントの識別名であるが、複数のアクセスポイントに同一のSSIDを設定できる無線LAN装置の機能をマルチSSIDという。
イ
無線LANにおけるアクセス制御方式の一つであるCSMA/CA方式では、データ送信中にコリジョンを検出した場合には、しばらく時間をおいてから送信を開始することで、コリジョンを回避する。
ウ
無線LANにおけるアクセス制御方式の一つであるCSMA/CD方式では、利用する周波数帯を有効に利用するために、それをタイムスロットと呼ばれる単位に分割することで、複数ユーザの同時通信を提供することができる。
エ
無線LANの暗号化の規格であるLTEは、アルゴリズムの脆弱性が指摘されたWEPを改良したことから、より強固な暗号化を施すことができる。
出典: 中小企業診断協会|2020年度 第1次試験問題|経営情報システム(PDF)
解答
- 正解:イ
解説
- ア:×
マルチSSIDは1台のアクセスポイントが複数のSSIDを「提供」する機能。複数アクセスポイントに同一SSIDを設定するのはローミング用の同一ネットワーク構成であり、マルチSSIDの定義ではない。 - イ:〇
CSMA/CA(無線LAN)では衝突検出が困難なため、送信前のキャリア検知やランダムバックオフで衝突を回避する方式。記述の趣旨に合致。 - ウ:×
CSMA/CDは有線のイーサネットで用いられる衝突検出方式。タイムスロット分割はTDMAの説明であり、CSMA/CDとも無線LAN標準とも異なる。 - エ:×
LTEは携帯電話の通信方式であり、無線LANの暗号規格ではない。WEPの改良はWPA/WPA2(AES-CCMP等)である。
学習のポイント
- CSMA/CA: 無線LANでの衝突「回避」。キャリア検知+ランダム待ちで送信。
- CSMA/CD: 有線LANでの衝突「検出」。無線では使われない。
- SSID運用: ローミング用に同一SSIDを複数APへ設定することと、1APで複数SSIDを提供するマルチSSIDは別概念。
- 暗号規格: 無線LANの代表はWPA/WPA2/WPA3。LTEはセルラーネットワーク規格。