過去問解説(経営情報システム)_2020年(R2年) 第16問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度:★★★☆☆(移行戦略の妥当性)
  • 正答率:★★★☆☆(選択肢の吟味)
  • 重要度:★★★☆☆(失敗回避の要点)

問題文

既存の情報システムから新しい情報システムに移行することは、しばしば困難を伴う。

システム移行に関する記述として、最も適切なものはどれか。

移行規模が大きいほど、移行の時間を少なくするために一斉移行方式をとった方が良い。
オンプレミスの情報システムからクラウドサービスを利用した情報システムに移行する際には、全面的に移行するために、IaaSが提供するアプリケーションの機能だけを検討すれば良い。
既存のシステムが当面、問題なく稼働している場合には、コストの面から見て、機能追加や手直しをしたりせず、システム移行はできるだけ遅らせた方が良い。
スクラッチ開発した情報システムを刷新するためにパッケージソフトウェアの導入を図る際には、カスタマイズのコストを検討して、現状の業務プロセスの見直しを考慮する必要がある。

出典: 中小企業診断協会|2020年度 第1次試験問題|経営情報システム(PDF)

解答

  • 正解:エ

解説

  • ア:×
    規模が大きいほど一斉移行はリスクが高い。段階移行(パイロット、並行稼働、ロールアウト)でリスク低減するのが一般的。
  • イ:×
    IaaSはインフラ提供が中心。クラウド移行ではIaaS/PaaS/SaaSの選択、アーキテクチャ再設計、運用・セキュリティ・ネットワーク等の総合検討が必要。
  • ウ:×
    老朽化や保守終了、技術的負債の増加による将来コスト・リスクを考えると、計画的な刷新が望ましい。問題が表面化してからでは遅い。
  • エ:〇
    パッケージ導入では業務をパッケージに合わせるのが基本。過度なカスタマイズはコスト・保守性・アップグレード性を損なうため、業務プロセス見直しとカスタマイズ範囲の最適化が必要。

学習のポイント

  • 移行方式の選択: 一斉移行は限定的に。並行稼働や段階移行で検証・リスク分散。
  • クラウド移行の視点: サービスモデル選択、セキュリティ・運用設計、アプリ改修、データ移行計画を統合的に。
  • パッケージ導入: Fit to Standard(標準適合)を優先し、カスタマイズは最小限に。