難易度・正答率・重要度
- 難易度:★★★☆☆(手法選定の適合性)
- 正答率:★★★☆☆(紛らわしい用語)
- 重要度:★★★☆☆(分析設計の基本)
問題文
以下のa~dは、分析したい状況に関する記述である。それぞれの状況において、どのような分析手法が適切か。最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
a
ある企業には3つの事業部がある。事業部ごとの売上高利益率の日次データが与えられている。この3つの事業部で売上高利益率に差異が見られるのかを検討したい。
b
ある商品の売上高の日次データと、その商品の売上高に関係があると想定されるいくつかの変数のデータがある。どの変数が売上高にどの程度寄与しているのかを検討したい。
c
数千人の顧客について、属性データ(男女・所得・購入履歴など)や趣味・嗜好に関するデータがある。顧客の特性にあったマーケティング活動をしたいので、顧客を分類したい。
d
Webサイトの候補として2つのパターンがある。どちらのパターンを採用するかを決めたい。
〔解答群〕
ア
a:判別分析 b:回帰分析 c:コンジョイント分析 d:A/B分析
イ
a:判別分析 b:相関分析 c:コンジョイント分析 d:アクセス分析
ウ
a:分散分析 b:回帰分析 c:クラスター分析 d:A/B分析
エ
a:分散分析 b:相関分析 c:クラスター分析 d:アクセス分析
出典: 中小企業診断協会|2020年度 第1次試験問題|経営情報システム(PDF)
解答
- 正解:ウ
(a:分散分析/b:回帰分析/c:クラスター分析/d:A/B分析)
解説
- a:分散分析(ANOVA)
複数グループ(3事業部)の母平均差の検定に適切。売上高利益率の群間差を統計的に評価できる。 - b:回帰分析
売上高を目的変数、関連変数を説明変数として寄与度(係数)を推定するのに適切。重回帰で効果を同時評価。 - c:クラスター分析
多変量属性から顧客を自然なグループに分類し、セグメンテーションに活用。教師なし学習に該当。 - d:A/B分析
2案の効果を比較する実験的手法。同条件下でランダムに割り当て、指標の差を検定して採用案を決める。
学習のポイント
- ANOVA: 複数群の平均差の検定。事前に前提(独立・等分散・正規性)を確認。
- 回帰: 係数の符号・有意性・決定係数・多重共線性に注意。
- クラスタ: 距離尺度とクラスタ数の妥当性評価(エルボー法、シルエット係数)。
- A/B: ランダム化・十分なサンプル・有意差検定(t検定や比率の検定)が鍵。