過去問解説(経済学・経済政策)_2020年(R2年) 第10問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★★☆☆(貨幣乗数と公開市場操作)
  • 正答率: ★★★☆☆(金融政策の基礎理解)
  • 重要度: ★★★★☆(貨幣供給メカニズムの理解)

問題文

貨幣供給に関する記述として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。

家計が現金の保有性向を高め、現金・預金比率が大きくなると、貨幣乗数は大きくなる。
家計が現金の保有性向を高め、現金・預金比率が大きくなると、貨幣乗数は小さくなる。
日本銀行による債券の売りオペレーションは、マネタリー・ベースを増加させる。
日本銀行による債券の買いオペレーションは、マネタリー・ベースを増加させる。

〔解答群〕

aとc
aとd
bとc
bとd

出典: 中小企業診断協会|2020年度 第1次試験問題|経済学・経営政策(PDF)

解答

  • 正解:エ(bとd)

解説

  • a:×
    現金保有性向が高まると、銀行預金に回る資金が減り、信用創造の余地が縮小するため貨幣乗数は小さくなる。大きくなるのは誤り。
  • b:〇
    現金・預金比率が大きくなると、銀行の貸出余地が減少し、貨幣乗数は小さくなる。
  • c:×
    債券の売りオペは市中から資金を吸収する操作であり、マネタリー・ベースは減少する。増加するのは誤り。
  • d:〇
    債券の買いオペは市中に資金を供給する操作であり、マネタリー・ベースは増加する。

学習のポイント

  • 貨幣乗数: 現金保有性向や預金準備率が高まると小さくなる。
  • 公開市場操作:
    ・売りオペ=資金吸収 → マネタリー・ベース減少。
    ・買いオペ=資金供給 → マネタリー・ベース増加。
  • 金融政策の基本: 貨幣供給は家計の行動と中央銀行の操作の両方で決まる。