難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★★☆☆☆(予算線のシフト)
- 正答率: ★★★★☆(価格・所得の影響の基本)
- 重要度: ★★★☆☆(消費者理論の基礎)
問題文
家計においては、効用を最大化するために、予算制約を考えることが重要となる。この家計は、X財とY財の2財を消費しているものとする。下図に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

〔解答群〕
ア
予算線ABは、この家計の所得とY財の価格を一定としてX財の価格が下落すると、ADへと移動する。
イ
予算線ABは、この家計の所得を一定としてX財とY財の価格が同じ率で上昇すると、CDへと平行移動する。
ウ
予算線CDは、この家計の所得が増加すると、ABに平行移動する。
エ
予算線CDは、この家計の所得とX財の価格を一定としてY財の価格が上昇すると、CBへと移動する。
出典: 中小企業診断協会|2020年度 第1次試験問題|経済学・経営政策(PDF)
解答
- 正解:ア
解説
- ア:〇
予算線のX切片は「所得÷X財価格」。所得とY価格一定でX価格が下落するとX切片が右へ拡大し、Y切片は不変。図ではABからX軸方向に回転してADへ移動する(X財が相対的に買いやすくなる)。 - イ:×
所得一定でX・Yの両価格が同率で上昇すると、両切片が同率で縮小し、原点に向かって平行移動する(購買力低下)。CDは原図でABと異なる向きの線として示されており、「上昇でCDへ平行移動」は合致しない。 - ウ:×
所得増加は両切片を同率で拡大し、予算線は原点から外側へ平行移動する。CDからABに「平行移動する」という方向指定は誤り(所得増なら外側へ、減少なら内側へ)。 - エ:×
所得とX価格一定でY価格が上昇するとY切片(所得÷Y価格)が縮小し、予算線はX切片固定で内側へ回転する。CBへの移動指定は、図のラベル関係と一致しない。
学習のポイント
- 切片の式:
・X切片=所得/価格X、Y切片=所得/価格Y。 - 価格変化の効果:
・片方の価格変化は「回転」。
・両価格同率変化は「平行移動」。 - 所得変化の効果:
・所得増減は常に平行移動(傾き不変)。