難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★★☆☆☆(予測手法の基礎)
- 正答率: ★★★☆☆(用語の正誤を理解)
- 重要度: ★★★☆☆(需要予測は定番論点)
問題文
需要予測に関する記述として、最も適切なものはどれか。
〔解答群〕
ア
これから発売する新商品の需要の予測を行う場合には、移動平均法が適している。
イ
指数平滑法を用いた需要予測は、当期の実績値と前期の実績値を加重平均して、次期の予測値を算出するものである。
ウ
重回帰分析による需要予測では、適切な変数を選択すれば、需要に影響を与える各変数の影響を回帰係数として推定できる。
エ
重回帰分析を行うに当たって説明変数を選定する際には、各説明変数の間に高い相関が認められるものを選ぶ方が良い。
オ
直前の需要の変化に対応した予測を行う場合には、指数平滑法を用いることができない。
出典: 中小企業診断協会|2020年度 第1次試験問題|運営管理(PDF)
解答
- 正解:ウ
解説
- ア:×
移動平均法は過去データの平均で予測するため、発売前で十分な過去実績がない新商品には適さない。新商品は類似商品のアナロジー法や市場調査などを用いるのが一般的。 - イ:×
指数平滑法は「次期予測=前期予測+平滑化係数×(当期実績−前期予測)」で更新する。前期と当期の実績値の加重平均ではない。 - ウ:〇
重回帰分析は需要を目的変数とし、価格・販促・季節要因などの説明変数の影響を回帰係数として推定する。適切な変数選定と前提の確認が必要。 - エ:×
説明変数間に高い相関があると多重共線性が生じ、係数推定が不安定になる。高相関の変数は避けるか、統合・次元削減を検討する。 - オ:×
直近の変化に素早く追随したい場合こそ指数平滑法が有効。平滑化係数(α)を高くすれば新しいデータへの反応が早くなる。トレンドにはホルト法、季節にはホルト・ウィンター法を用いる。
学習のポイント
- 移動平均法:安定系列の平滑化に有効、十分な過去データが前提。
- 指数平滑法:最新データへの追随度をαで調整。変化に強い。
- 重回帰分析:変数選定・前提(線形性、独立性、等分散性、正規性)と多重共線性の回避が重要。
- トレンド・季節の扱い:ホルト(トレンド)、ホルト・ウィンター(季節)などの拡張指数平滑法。