過去問解説(財務・会計)_2020年(令和2年) 第2問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(差額補充法の理解が鍵)
  • 正答率: ★★★★☆(基本仕訳の理解で正答可能)
  • 重要度: ★★★☆☆(財務会計の定番論点)

問題文

A社の決算整理前残高試算表は以下のとおりであった。貸倒引当金の仕訳として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
なお、当社では売上債権の残高に対し 5%の貸倒れを見積もり、差額補充法を採用している。

決算整理前残高試算表(一部)(単位:千円)

現金預金11,000
支払手形3,000
受取手形3,000
買掛金16,000
売掛金21,000
貸倒引当金300
棚卸資産16,000
借入金17,000
建物53,000
資本金50,000

〔解答群〕

(借)貸倒引当金 300 / (貸)貸倒引当金戻入 300
(借)貸倒引当金繰入 1,050 / (貸)貸倒引当金 1,050
(借)貸倒引当金 300 / (貸)貸倒引当金戻入 300
(借)貸倒引当金繰入 1,200 / (貸)貸倒引当金 1,200
(借)貸倒引当金繰入 750 / (貸)貸倒引当金 750
(借)貸倒引当金繰入 900 / (貸)貸倒引当金 900

出典: 中小企業診断協会|2020年度 第1次試験問題|財務・会計(PDF)

解答

正解:エ(貸倒引当金繰入 900 / 貸倒引当金 900)


解説

ステップ1:貸倒見積額の算定

  • 売上債権(売掛金+受取手形)= 21,000 + 3,000 = 24,000(千円)
  • 見積額(5%)= 24,000 × 0.05 = 1,200(千円)

ステップ2:差額補充法による繰入額

  • 決算整理前の貸倒引当金残高= 300(千円)
  • 必要引当額との差額= 1,200 − 300 = 900(千円)

ステップ3:仕訳

  • (借)貸倒引当金繰入 900
  • (貸)貸倒引当金   900

学習のポイント

  • 差額補充法では「必要引当額 − 現在の残高」で繰入額を算定する。
  • 売上債権には「売掛金+受取手形」が含まれる。
  • 貸倒引当金繰入は費用、貸倒引当金は評価性勘定。