過去問解説(経営情報システム)_2021年(R3年) 第20問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(信頼性設計の基本)
  • 正答率: ★★★☆☆(用語の取り違えに注意)
  • 重要度: ★★★☆☆(可用性・安全設計の基礎)

問題文

近年、情報システムの信頼性確保がますます重要になってきている。情報システムの信頼性確保に関する記述として、最も適切なものはどれか。

サイト・リライアビリティ・エンジニアリング(SRE)とは、Webサイトの信頼性を向上させるようにゼロから見直して設計し直すことである。
フェイルセーフとは、ユーザが誤った操作をしても危険が生じず、システムに異常が起こらないように設計することである。
フェイルソフトとは、故障や障害が発生したときに、待機系システムに処理を引き継いで、処理を続行するように設計することである。
フォールトトレランスとは、一部の機能に故障や障害が発生しても、システムを正常に稼働し続けるように設計することである。
フォールトマスキングとは、故障や障害が発生したときに、一部の機能を低下させても、残りの部分で稼働し続けるように設計することである。

出典: 中小企業診断協会|2021年度 第1次試験問題|経営情報システム(PDF)

解答

  • 正解: エ(フォールトトレランス)

解説

  • ア:×
    SREは運用にソフトウェア工学を適用し、SLO/SLIや自動化で可用性を高める実践。再設計そのものを指す概念ではない。
  • イ:×
    フェイルセーフは異常が起きても安全側へ移行させる設計思想であり、「異常が起こらないように」ではなく安全確保が主眼。
  • ウ:×
    待機系への切替はフェイルオーバの説明。フェイルソフトは機能を縮退させつつサービス継続を図る考え方。
  • エ:〇
    フォールトトレランスは部分的故障下でも冗長化・検出・切替・訂正などでシステムの継続稼働を維持する設計。
  • オ:×
    記述はフェイルソフトに近い。フォールトマスキングは冗長化により故障の影響を外部から見えなくする(外部振る舞いを変えない)。

学習のポイント

  • 用語の切り分け:
    フェイルセーフ: 故障時に安全側へ。
    フェイルソフト: 機能縮退で継続。
    ・フォールトトレランス: 故障下でも正常稼働を維持。
    フォールトマスキング: 冗長化等で外部から故障を見えなくする。
    フェイルオーバ: 待機系への自動切替。
  • SREの本質: 指標駆動(SLO/SLI/Error Budget)と自動化で信頼性を運用的に高める取り組みで、再設計の定義ではない。