過去問解説(経済学・経済政策)_2021年(R3年) 第13問

難易度・正答率・重要度

  • 難易度: ★★☆☆☆(需要・供給のシフト)
  • 正答率: ★★★★☆(定番図表問題)
  • 重要度: ★★★☆☆(価格変化の判定力)

問題文

市場取引において、売り手の行動を表す曲線は「供給曲線」、買い手の行動を表す曲線は「需要曲線」と呼ばれている。下図に基づき、供給曲線と需要曲線のシフト要因と、均衡価格の変化に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、点 E が初期の均衡を示している。

〔解答群〕

技術の進歩によって供給曲線が左方にシフトし、嗜好の変化によって需要曲線が左方にシフトすると必ず均衡価格が上昇する。
技術の進歩によって供給曲線が右方にシフトし、所得の増加によって需要曲線が右方にシフトすると必ず均衡価格が上昇する。
原材料費の下落によって供給曲線が右方にシフトし、嗜好の変化によって需要曲線が右方にシフトすると必ず均衡価格が上昇する。
原材料費の上昇によって供給曲線が左方にシフトし、嗜好の変化によって需要曲線が左方にシフトすると必ず均衡価格が下落する。
原材料費の上昇によって供給曲線が左方にシフトし、所得の増加によって需要曲線が右方にシフトすると必ず均衡価格が上昇する。

出典:中小企業診断協会|2021年度 第1次試験問題|経済学・経営政策(PDF)

解答

  • 正解:オ

解説

  • ア:×
    技術進歩は通常「供給右方シフト」。また供給・需要がともに左方だと価格は上がる場合も下がる場合もあり、必ず上昇とは言えない。
  • イ:×
    供給右・需要右の同時シフトでは、均衡価格の変化は需要・供給のシフト幅と弾力性次第で不確定。「必ず上昇」は言えない。
  • ウ:×
    原材料費の下落は「供給右方シフト」。その上で需要も右なら価格は上がる場合も下がる場合もあり、必ず上昇とは断定できない。
  • エ:×
    供給左・需要左の同時シフトは数量減は確実だが、価格は不確定。「必ず下落」は誤り。
  • オ:〇
    原材料費上昇で供給左、所得増で需要右。価格は上に押し上げる要因が両側から働くため、均衡価格は必ず上昇する(数量の変化方向は不確定)。

学習のポイント

  • 供給の代表的シフト要因: 原材料費↑ → 左、技術進歩→右
  • 需要の代表的シフト要因: 所得↑(通常財)→右、嗜好変化は内容次第
  • 「必ず」を見抜く: 供給・需要が同方向にシフトすると価格は不確定が多い。片方が価格↑、もう片方が価格↓方向なら不確定。双方が価格↑方向(供給左・需要右)のときのみ価格上昇が確定