難易度・正答率・重要度
- 難易度: ★★★☆☆(独占の利潤最大化と余剰の図解)
- 正答率: ★★★☆☆(図の領域と線の意味の把握)
- 重要度: ★★★★☆(MR=MCと社会的最適の対比)
問題文
下図によって独占企業の利潤最大化を考える。Dは独占企業の市場需要曲線、MRは独占企業の限界収入曲線、MCは独占企業の限界費用曲線である。 この図に関する記述として、最も不適切なものを下記の解答群から選べ。

〔解答群〕
ア
社会的に望ましい生産量はQ0で実現し、そのときの総余剰は三角形ABEである。
イ
生産量がQ1のとき、この独占企業の平均収入はP1である。
ウ
独占企業が利潤を最大化させるときの消費者余剰は台形AP2GFである。
エ
独占企業の利潤を最大化する生産量はQ1である。
出典:中小企業診断協会|2021年度 第1次試験問題|経済学・経営政策(PDF)
解答
- 正解: ウ(最も不適切)
解説
- ア:〇
社会的に望ましい生産量は需要曲線と限界費用(供給)との交点であるQ0。総余剰は価格軸・需要・MCに囲まれる三角形ABE。 - イ:〇
平均収入は需要曲線上の価格。Q1に対応する価格はP1であり、AR=P1。 - ウ:×
独占の利潤最大化ではQ1・P1が成立するため、消費者余剰は需要曲線下、価格P1の上、0からQ1までの領域(台形AP1GF)。P2を用いた表記は不適切。 - エ:〇
独占の利潤最大化条件はMR=MCで、図の交点がQ1。
学習のポイント
- 独占の価格・数量: MR=MCで数量Q1を決め、価格は需要曲線でP1を設定。
- 消費者余剰の読み方: 価格線の上、需要曲線の下の面積。数量は価格でなく数量に合わせて限られる。
- 社会的最適との対比: 競争的最適はP=MCでQ0、独占はQ1<Q0となりデッドウェイトロスが生じる。